昨今、まるで昭和の時代にタイムスリップしたかのようなレトロ感溢れる喫茶店が注目を集めています。
鮮やかな色合いのクリームソーダや、固めのしっかりプリン、王道の固めプリン、赤いさくらんぼがあしらわれたパフェ、たまごサンドといった懐かしい喫茶店ならではのメニューが楽しめるお店は、今や落ち着ける空間ながら非日常も味わえる場所として大人気。
旅行のなかの限られた時間で行くなら、そこでしか体験できない何かを提供しているレストランやカフェに行きたいですよね。1食たりとも無駄にしたくはありません。
実は京都はそんなレトロ喫茶が数多く存在する街でもあります。
昭和初期に自家焙煎の喫茶室やヨーロッパのインテリアを取り入れた店舗が生まれ、新たな憩いの場となりました。伝統産業の職人や自営業者、大学教授や作家、そして大学生が集い、京都の喫茶文化が築かれてきました。
そこで今回は、京都に来たなら訪れてほしい、個性豊かなレトロ喫茶7件をご紹介します。
「喫茶 翡翠」昭和にタイムスリップしたかのようなゆったり時間を楽しむ
最初にご紹介するのは、昭和36年創業の純喫茶「翡翠」。市営地下鉄の北大路駅から徒歩10分弱の場所にあります。テレビ番組でも度々紹介されており、またドラマのロケ地となったことも。京都レトロ喫茶の代表的なお店の1つです。
しっかりとしたコンクリート造りのファサードにあしらわれた水色・青・赤の3本線、エントランス壁面のタイルと食品サンプル、ガラス扉の「こーひーとおしょくじ」という文字など、様々な要素が相まってレトロな雰囲気を醸し出しています。
店内には、随所にシックな木材が使われた落ち着きのある、広々とした空間が広がっています。デコラティブな装飾が施された照明も豪華!そして高級感のあるお花の刺繍が可愛らしい4人掛けのソファ席が整然と並びます。
腰をおろすと予想以上にふかふか!その居心地の良さでついつい長居してしまいます。
テーブル席の中には、昔のゲーム台が使用されているものも。懐かし~!
ボックス席とカウンター席、そしてラウンド席というグループ向けの大人数で座れる席もあり、様々な用途で使えるのもうれしいポイントです。
営業時間は9時から21時(日曜のみ20時)まで。9時から11時まではモーニングを楽しむことができます。
全部で3種、トーストモーニング、サンドウィッチモーニング、ホットドッグモーニングがあり、ドリンクには、ブレンドコーヒー、紅茶、コカ・コーラ、グレープフルーツジュースなど様々なメニューが。
おすすめは、サンドウィッチモーニングです。厚めのハムときゅうりに辛子マヨネーズがピッタリマッチのハムサンド、サラダには、マヨネーズでゆで卵を和えた卵サラダもついていて、卵サンド風にアレンジするのもいいですね。
そして、食事メニューの豊富さも特筆すべきポイントです。ピザトーストやミックスサンドといったパン類、煮魚定食や味噌トンカツ定食、サーロインステーキ定食などの定食類、そしてビーフカレー、やきうどん、ナポリタンスパゲッティなどの軽食類。数え挙げるのをあきらめたくなるほどのバリエーションです。
レトロメニューの代表格と言えばオムライスですね。
こちらのオムライス、とにかくボリューミー。お皿を持ち上げるとずっしり(笑)
薄焼き卵で包まれたケチャップライスはピーマンなどのお野菜やウインナーなど具材たっぷりで優しいおいしさ。
味の決め手は自家製デミグラスソース★手作りにこだわっているからこそ濃厚でコクがあるのにしつこさがなくてどんどん食べ進んでしまいます。
副菜としてコールスローと汁物がついていて、箸休めができるところもGood!
デザートもスターが勢ぞろいです!
「フルーツパフェ」は、バニラアイスにカットしたオレンジ、リンゴ、キウイ、バナナとオレンジソース。フレッシュフルーツ、たっぷりのホイップクリームに果実味豊かなオレンジソースがたっぷり。様々な味わいが楽しめ最後まで飽きることなく堪能できる夢のようなスイーツです。
そのほか、ホットケーキ、コーヒーゼリー、小倉サンディ、プリンアラモードなど、何をオーダーするのか迷ってしまうほどのラインナップを展開。
そのメニューの豊富さたるや、どの時間帯に誰と行っても大満足。しかも大箱なので時間を気にせずゆったりと過ごすことができます。落ち着いたレトロ空間でまったりタイムをお楽しみください。
- ■喫茶 翡翠
- 住所/京都市北区紫野西御所田町41-2
- TEL/ 075-491-1021
- 公式サイト/ https://caffe-0201.com/access/
- 公式インスタグラム / https://www.instagram.com/hisui_titi/
「喫茶花の木」数々のスターに愛されてきた純喫茶
次は、1966年創業の老舗喫茶店「喫茶花の木」です。
市営地下鉄烏丸線の鞍馬口駅から徒歩約5分の、烏丸紫明の交差点の近くに位置。
テントの赤と黒のコントラストが目を引きます。
店内に一歩足を踏み入れると、外ののんびりとした住宅街の雰囲気とはまるで別世界。アンティーク風の広々とした空間が広がっています。初代のオーナーがフランスで出会ったようなカフェを日本でも作りたいと思われたのがオープンのきっかけなのだとか。
床は大胆な市松模様で、エネルギッシュかつモダンな印象です。
テーブルはなんと銅製。磨き上げられ、優雅な光をたたえています。
各所にデザイン性の高い様々な個性溢れる照明器具が配され、空間がさらに味わい深いものとなっています。
そして、実はこちら、あの俳優の高倉健さんが常連さんだったそうです。カウンターの奥にフランスの映画俳優ジャン・ギャバンの大きなパネルが飾られているのですが、これは高倉健さんからのいただきものだそう。
また、高倉健さんがお気に入りだった席には彼の写真が飾られています。
メニューの内容は、正統派喫茶店そのもの。
ホットコーヒーやウインナーコーヒー、カフェオレといったコーヒー系、そしてなんとウィンナーティーというのもあります。ホットコーヒーはしっかりとした苦みが印象的な骨太な美味しさ。バナナジュースやソーダフロート、トーストにクロワッサンなどがそろいます。
ランチタイムには、カレーライス、ハヤシライス、ミックスサンド、ドライカレーやイタリアンスパゲティなどが提供されています。カレーライスは、高倉健さんがよく召し上がっていたそう。細かく刻まれた野菜がいっぱいで、優しい甘みが感じられます。ハヤシライスはじっくり煮込まれているんだろうな~と思わせるコク深い味わい。お肉もたっぷりです。空間のすばらしさのみならず豊富なメニューラインナップも長らく愛され続ける秘密なのかもしれません。
クラシック音楽が心地よく流れる昭和の大俳優が愛した非日常的な空間で、ゆったりとしたひとときを過ごし
てみてはいかがでしょうか?
- ■喫茶花の木
- 住所/京都市北区小山西花池町32-8
- TEL/ 075-432-2598
「喫茶ソワレ」ミステリアスな青の世界に酔いしれる

次にご紹介するのは、ガイドブックの表紙を飾ることしばしば。注目を集め続けている行列の絶えない「喫茶ソワレ」です。
阪急京都線「河原町」駅から徒歩約1分。四条通から高瀬川に沿った木屋町通を北に曲がるとすぐの場所にあります。
創業は戦後まもなくの1948年(昭和23年)。店名の由来はフランス語の“Soiree”で「夜の集い」「夜会」といった意味なのだとか。
外観は木と白い壁がちょっとチロリアンな雰囲気。コーヒーカップが飾られたショーウインドーは昭和レトロそもの。欄間のような木材の部位に細密なぶどうやフルーツの彫刻が施されています。フランスの教会をモチーフに建てられたとも言われています。
そして、入り口の扉の左手には、大正・昭和期の華族であり著作家、歌人、脚本家として活躍した吉井勇の『珈琲の 香にむせびたる ゆうべより 夢みるひとと なりにけらしな』という歌の額縁がかけられ、その長い歴史を物語っています。
店内に入ると青い世界が広がっており、なんとも妖しくそして幻想的な雰囲気。
公式サイトによると、この青色の照明は、開業時に創業者の友人である染色研究家・上村六郎氏(元国際染織美術館館長・大阪学芸大学教授)が「青い光は、女性が美しく見え男性は若々しく見えるから、店の明かりに使っては」とアドバイスしたところから採用されたそう。当時はお見合いの場として使われていたこともあったそうですよ。
店内にもぶどうモチーフの彫刻がいたるところに施され、また、東郷青児氏の原画も多数飾られています。東郷氏と言えば昭和の美人画家として戦後一世を風靡した洋画家です。「青児美人」とうたわれた甘美な女性と抒情性が店内にアンニュイなフィーリングをあたえています。
創業者・元木氏は、東郷氏の作品のコレクターであり、やがて東郷氏本人も店を訪れるようになりました。東郷氏は店を気に入り、店のために絵を描いたそうで、今もコースターやタンブラー、カップなどに彼の絵があしらわれており、こちらがさらにレトロ感を高めています。
こちらを代表するメニューは、やはり「ゼリーポンチ」です。2代目店主の奥様が“男性だけでなく女性にも来店してほしい”と願い考案し、1975年からスタート。赤・紫・水色・黄色などさまざまなカラーのゼリーがソーダに浮かんでいて、その様子はまるでステンドグラス。
ソーダは、1889年に発売され、100年以上変わらぬ製法で作られている微炭酸とのこと。穏やかにはじける炭酸と優しい甘みで世代を問わず長きに渡り愛され続けてきました。
「ゼリーポンチ」以外にも「ゼリーミルク」「ゼリーヨーグルト」「ゼリーポンチフロート」「ゼリーワイン」「ゼリーコーヒー」「ゼリーコーヒーフロート」などがあります。なお、コーヒーやココア、ケーキ、トーストといった喫茶メニューやカクテルもあります。
また、濃厚なバニラアイスをトッピングしたクリームソーダも。オレンジ・バイオレット・レモン・スカイブ
ルー・ストロベリー・メロンの6色とバリエーション豊かなラインナップが魅力です。
ノスタルジックな非日常感溢れる空間に身を置き、文化人が集った昭和の時代に思いを馳せてみるのもいいで
すね。
- ■喫茶ソワレ
- 住所/京都市下京区西木屋町通四条上ル真町95
- TEL/ 075-221-0351
- 公式サイト/ https://www.soiree-kyoto.com/
- 公式インスタグラム / https://www.instagram.com/tea_room_soiree/
「フランソア喫茶室」 全国で初めて有形文化財に指定された喫茶店
続いてのお店も京都を代表するレトロ喫茶の1つ、「フランソア喫茶室」です。
四条小橋の西詰を高瀬川沿いに南へ少し進むと、瀟洒なステンドグラスや街灯が施され、ひときわ目を引く白亜の建物が現れます。
1934年創業で、当時は画家や文豪がこぞって訪れる社交場となっていて、議論が交わされていたと言われています。この建物、2003年1月に喫茶店としては全国で初めて、国の登録有形文化財に指定されました。
「フランソア喫茶室」という店名は、フランスの画家であるフランソア・ミレーから名付けられたとのこと。
創業者は、美術学校の学生だった立野正一氏。尊敬する先輩の影響を受け、労働運動に関わり、活動家の自活と社会主義啓発を目的として1934年に喫茶店を開店したのだそうです。
内装は、豪華客船のホールをイメージしたイタリアバロック様式。白いドーム型の天井、豪奢なシャンデリア、ステンドグラスが独自の世界観を作り上げており、クラシック音楽が流れる店内に身を置くと、まるでタイムスリップしたかのような感覚に。
創業当時のフランソアには、創業者の立野氏が、好きな絵を買い集めた名画の複製が飾られていました。フランソア・ミレーの「種まく人」「落穂拾い」、ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」、フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」、ボッティチェッリの「春」「ヴィーナスの誕生」など。現在も店内がこれらの絵画により彩られています。
メニューも正統派喫茶店。看板メニューの1つが、ウィンナーコーヒーです。まろやかなホイップ、ほのかな苦みと酸味、ほどよい甘みが溶け合う優しい美味しさ。カップにもレトロ感が漂います。
筆者の個人的にとっても好みなのが、コーヒーゼリー。トロトロとした緩めの絶妙なテクスチャーで、しっかりビターで薫り高いゼリー。甘みとクリーミーさはバニラアイスを好みの量だけ絡めて調整しながら楽しみます。アイス・クリームとの一体感を楽しめるコーヒーゼリーは、隠れた定番メニューと言えるでしょう。
「特製プリン」も要チェックです。2021年、京セラ美術館開館1周年記念の、「モダン建築の京都」展の開催にあわせ、昔のメニューが再現され、それが定番メニューになったのだとか。
硬めプリンは卵とバニラの風味が濃厚。そこにほろにがカラメルソース、甘さを控えたホイップクリーム、フレッシュな酸味とパリパリ食感がユニークな自家製オレンジコンフィがあしらわれ、一品で様々な味・香り・食感が楽しめます。
レアチーズケーキはとっても濃厚!デンマーク産のクリームチーズと生クリームのとろけるハーモニーが楽しめます。
最初はそのまま、徐々にブルーベリーソースを絡ませながら味わいの違いを楽しみましょう。
超正統派の喫茶室ながら、夜も比較的遅くまで営業されています。モーニングからディナーや飲み会後のひと時まで、幅広いオケージョンで楽しんでみてはいかがでしょうか。
- ■Francois Teestube
- 住所/京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町184
- TEL/ 075-351-4042
- 公式サイト/https://francois1934.com/
- 公式インスタグラム / https://www.instagram.com/francois1934kyoto/
「築地」重厚な佇まいが醸し出す圧倒的なレトロ感
次にご紹介するお店も京都を代表する喫茶店のひとつ。
創業は1934年創業で、河原町の喧騒を抜けた路地裏の2階建ての洋館です。壁面のカラフルなタイルがひときわ目を引き、2階バルコニーの欄干には「築地」と書かれた看板が。俳優を志していた創業者は、東京にある「築地小劇場」からこの名を付けたのだとか。
京都でウインナーコーヒーが初めて提供された御店と言われ、看板メニューとなっています。
店内に一歩入ると、西部劇で見たことのある、両開きのバネ式のドアが。両手で押し開けると、目の前には、河原町周辺の喧騒とは全くの別世界。異国情緒あふれる空間が広がっています。
店内は、初代オーナーにより蒐集された重厚なに満ちています。油彩画や木製レリーフ、絵皿、時計などが並び、そこに響くのは荘厳なクラシック音楽。外界とはまったくの別世界に迷い込んだような感覚を覚えます。
こちらでホットコーヒーをオーダーすると、なんとウインナーコーヒーが運ばれてきます。え?普通はホットってドリップコーヒーじゃない?と思って店員さんを見つめるも、平然とホットコーヒーにホイップクリームがトッピングされた、ウインナーコーヒーをサーブされ、最初は本当に驚きました。ドリップコーヒーというメニューが存在しない、なんともユニークな喫茶店です。
ウィンナーコーヒーの提供がスタートしたのは終戦直後。
物資がとぼしい時代だったため、多くのお店が質の低いクリームを使い、攪拌しても泡立たなかった一方、しっかりと泡立つ高品質なクリームが使われ、好評を博してきました。深炒りのコク深い豆が使用され、コクのある甘さ控えめのクリームとベストマッチ!
フードは軽食はなくケーキのみという潔さ。名物メニューは、ムースケーキです。白くてふわふわでなめらかな口あたりのクリームに包まれた甘すぎないムースの中にはフルーツが。また、ブルーベリーソースが添えられ、味わい・食感のアクセントに。チェリーがあしわれトッピングされたかわいらしいルックスはプリンセスのように優美です。
まるで昭和初期にタイムスリップしたかのような非日常感を味わいに訪れてみてはいかがでしょうか。
- ■築地
- 住所/京都市中京区米屋町384-2
- TEL/ 075-221-1053
「スマート珈琲店」ほっこり優しい味わいのホットケーキと自慢の自家焙煎珈琲
次のお店は、「スマート珈琲店」。アンティークショップや和文具店が軒を連ねる寺町専門店会商店街の中に位置しています。地下鉄東西線・京都市役所前駅から徒歩1分、京阪三条駅からも徒歩5分とアクセスもGOOD!
1932年に「スマートランチルーム」として開業。戦後喫茶店となりました。
店名の「スマート」には、「気の利いたサービス」を目指しているという意味が込められています。
店頭の大きなコーヒーミルがひときわ目を引き、コーヒーのおいしさへの期待が膨らみます。
内装は、スイスの山小屋をイメージしているそうで、木材やレンガを多用した温かみ溢れる雰囲気に心がほっとほぐれていきます。クラシックのBGMが流れ、誰かと一緒にスイーツを楽しんだり、一人で読書をしたりと、様々なニーズを受け容れてくれる空間です。
こちらの一番の特徴は、なんと言っても自家焙煎のコーヒー。入り口にはドイツ製の大きな焙煎機が鎮座しています。
使う豆は、コロンビア、ブラジル、エチオピア、インドネシア、ドミニカなど5種で、オリジナルブレンドは、それら5種の個性を引き出しながら配合。2日以上寝かせて「スマート珈琲」の味を再現し続けています。
ドリップはネルで。抽出後に5分程度時間をおいて味をなじませてから提供しているのだそう。それにより、味の変化が加わりにくく、冷めても美味しいコーヒーに仕上がるのだとか。苦味と酸味が見事にマッチしたお店のこだわりがしっかりと感じられるここだけの味わいです。
お店の看板フードはホットケーキ、フレンチトースト、そして自家製プリン。
特にホットケーキはとてもシンプルな味わいで、創業当初から愛され続けています。
あの美空ひばりさんをはじめ多くの著名人も好んで召し上がったのだとか。常連客の多くが朝食にオーダーするそうです。
材料は、卵・牛乳・砂糖・小麦粉・ベーキングパウダー・香料とシンプルで、今でも初代の奥様(現店主の祖母)のレシピで作られています。
生地を混ぜてから少し寝かせ、分厚い鉄板で焼くことでふっくら膨れ上がり、均一な厚みが生み出されます。
ほどよい甘さの自家製シロップをたっぷりとしみ込ませていただけば、至福の喜びが脳内を駆け巡ります。
食べるとどこか懐かしい気持ちにさせてくれるそんな一品です。
また、フレンチトーストも朝食メニューとして高い人気を誇ります。
表面はカリッとした食感で絶妙の火入れ具合。そこにバターがふわりと香ります。ナイフを入れると中はふんわりなめらか~。
まずはそのままいただき、生地自体のほのかな甘みを楽しみましょう。続いては、たっぷりとメープルシロップを絡めて食べると、なんとも言えない幸福感に満たされます。
プリンは、やや固い、正統派の昔ながらのスタイル。卵の風味が濃厚で、ほんのり甘いカラメルソースが味わいに深みを与えています。コーヒーと一緒にオーダーして、じっくりとその相性を楽しみましょう。
また、最近の卵サンドブームを反映して、こちらの卵サンドにも人気が集まっています。
食パンは、京都の名店ベーカリー進々堂のもの。バターとからしが塗られています。そこに塩のみで味付けし高温でさっと焼きあげられた熱々の卵焼きをサンド!あまりのやさしい美味しさに、ものすごい勢いで食べ進んでしまいます(笑)
さらにうれしいことに、ランチタイムには2階で正統派洋食を楽しむこともできます。
メニューには、ランチとアラカルトがありますが、おすすめはメインのおかずが2品ついた「スマートランチ」!
クリームコロッケ、エビフライ、ハンバーグ、チキンカツ、本日の1品などから選べるなんて、迷ってしまうではありませんか。しかもリーズナブル。
少し混み合う日もありますので、早めの時間のおでかけをおすすめします。
実は「スマート珈琲店 太秦店」もあり、こちらは撮影所に近いこともあり、芸能人の方を見かけることもあるようですよ。
いずれも、提供されるコーヒーやフードメニューのクオリティは高く、昔ながらのレシピやスタイルを守り続けています。ノスタルジックな気分に浸りにぜひ一度訪れてみてください。
- ■スマート珈琲店
- 住所/京都市中京区寺町通三条上る天性寺前町537
- TEL/ 075-231-6547
- 公式サイト/ https://www.smartcoffee.jp/
- 公式インスタグラム / https://www.instagram.com/smartcoffee_kyoto/
「六曜社 地下店」自家焙煎の先駆け。コーヒーと手作りドーナツとの相性を堪能

最後にご紹介するのは、1950年創業の「六曜社 地下店」。
京都有数の繁華街・河原町三条の南東角にしているものの、ひとたび地下に続く階段を下りると、そこはシックで落ち着いた別世界です。
そのルーツは、創業者の奥野実氏が旧・満州で開いた屋台コーヒー店です。
内装は、豪華客船をイメージ。船内のインテリアをイメージさせるエレガントなキャメルカラーのレザーソファや、ぬくもりが感じられる木製のカウンターや壁面、モダンなデザインのシャンデリアなど1つ1つの要素がシンプルながらも本物感を醸し出しています。清水焼のグリーンのタイルが、シックに壁面を彩ります。
コーヒーには、すべて自家焙煎の豆を使用。自家焙煎珈琲を喫茶店に取り入れた先駆者的存在と言えます。
オーナーのご実家にある3kgの焙煎釜で今も少しずつ丁寧に焙煎をされているそう。3kgという量が火入の調整を行いやすく、焙煎する豆に目が行き届くのだとか。
コーヒーは産地別に深煎り、中深煎り、中煎り、浅煎りがそろいます。オーダーを受けてから豆を挽き、ペーパードリップで1杯だてで提供。ブレンドコーヒーはしっかりとした苦みが心地よい深みのある味わいです。
店内で手作りされるドーナツも大人気。オーダーすると温めなおして提供され、食感は外はザクザクとしたサーターアンダギーのような印象で、中はしっとり。甘さ控えめで素朴な美味しさです。
12時からの提供で、なくなり次第終了なので、絶対食べたい!という方はお早目のお時間に♪
1968年に1階に店を広げ、1階は喫煙可能、地下は禁煙。
1階にはモーニングサービスタイム(8:30-12:00)があり、地下にはバータイム(18:00-23:00)があります。
コーヒーにも違いがあり、1階では「昔ながらの喫茶店の珈琲の味」のイメージを大切にしたいとの理由で、オリジナルブレンドのみがネルの10杯だてで提供されています。
1階は息子さん、地下はお父さんが経営されているので、その雰囲気やコーヒーの味の違いを比べてみるのも楽しいですね。
- ■六曜社 地下店
- 住所/京都市中京区河原町三条下ル大黒町36地下1階
- TEL/ 075-241-3026
- 公式サイト/ https://rokuyosha-coffee.com/
京都の街には今回紹介しきれなかった個性豊かなレトロ喫茶がまだまだたくさんあります。
気になった喫茶店で豊かな時間を過ごし、時代を超えて愛され続ける憩いの空気感を実感してみてはいかがで
しょうか。

