京都の新年は○○で始まる?

KYOTREAT編集部

 

時が過ぎるのは本当にあっという間で驚かされてしまうものです。

新しい一年が始まる新年には日本各地の文化や伝統行事があるもの。

そんなときに気になるのが「京都のお正月について」です。

 

京都の街には、お正月ならではの行事や伝統文化があり、地元ではないと「知らない」という人も多いもの。

 

そこで今回は、お正月を京都で迎える方に向けて、知っていただきたい伝統行事や召し上がって頂きたいお正月の食べ物についてご紹介させて頂きます。

 

■京都のお正月にある古来からの伝統行事

京都のお正月は、古くからある伝統行事が数多くあります。

そこでここでは、伝統行事をご紹介します。

気になったものがあれば、是非チェックしてみてください。

○八坂神社の初詣

京都の初詣には、様々な神社に多くの人が訪れます。

初詣は、そもそもその年に初めて神社に参拝して、一年の健康や安泰を祈願することです。

その中でも、京都市東山区にある厄払いや縁結び、美容などのご利益のあると言われる八坂神社。

八坂神社は656年に創建され、現代では「祇園さん」と親しまれています。

ここは、全国にある祇園社の総本社で、24時間いつでも参拝できるため、大晦日や元日にかけてたくさんの人がやって来ます。

春には「祇園枝垂桜」も見られるので、季節問わずに訪れてみてくださいね。

日時:1月1日

場所:八坂神社

住所:京都市東山区祇園町北側625

○伏見稲荷大社の初詣

1300年にわたり、人々の信仰を集め続ける「お稲荷さん」の総本宮である伏見稲荷大社。

708年頃の創建で、千本鳥居が一番の見どころです。

伏見稲荷大社の初詣も大変人気があります。

元日は、多くの初詣客が訪れ、お店などで賑わいます。

日時:1月1日

場所:伏見稲荷大社

住所:京都市伏見区深草藪之内町68

○平安神宮の初詣

1895年に平安遷都1100年を期に市民の総社として創建されました。

平安神宮は、大晦日の夜から境内がライトアップされます。

肌寒さを忘れてしまうほど、多くの人で溢れ、広大な庭園は幻想的な雰囲気に包まれるでしょう。

また夜中には甘酒の接待があります。

日時:1月1日

場所:平安神宮

住所:京都市左京区岡崎西天王町97

○石清水八幡宮の初詣

石清水八幡宮は、日本三大八幡宮の一社で平安時代からの桜の名所として知られています。

八幡信仰の総本宮である宇佐神宮から勧請された神社で、2016年には本殿が国宝に指定されており、歴史的な建物を見ることができるでしょう。

また元日にも多くの人が、初詣にやって来ます。

日時:1月1日

場所:石清水八幡宮

住所:京都府八幡市八幡高坊30

○天満書(てんまがき)

北野天満宮では1月2日に、筆始祭が行われます。

書家としても知られる御祭神である菅原道真公を偲んで、書道の上達を祈願した後に子どもたちが書き始めを行います。

日時:1月2日〜1月4日

場所:北野天満宮

住所:京都市上京区馬喰町

○かるた始め式

かるた始め式は、毎年1月3日に行われます。

神前にかるたを奉納した後に小倉百人一首を読み上げる声が境内に響き渡り、十二単姿のかるた姫や童子らによる手合わせが行われます。

かるた姫たちは、二人一組で百人一首の手合わせを行います。

素早く取り競う姿は、華やかですよ。

日時:1月3日

場所:八坂神社

住所:京都府京都市東山区祇園町北側625

○蹴鞠初め(けまりはじめ)

蹴鞠初めは、毎年1月4日に行われます。

「蹴鞠(けまり)」は、奈良時代に中国から伝来しました。

6〜8人が一座となり、平安期の官人の衣装をして「アリ、ヤア、オウ」という掛け声を上げながら行われます。

この平安貴族の遊びは、サッカーのルーツにもなったそうでそんな遊びを現代に伝える伝統行事として有名です。

日時:1月4日

場所:下鴨神社

住所:京都府京都市左京区下鴨泉川町59

○七草粥、白馬奏覧神事

京都市北区にある京都で最も歴史ある神社の1つである「上賀茂神社」。

正式名称は賀茂別雷神社で、御祭神には賀茂別雷大神が祀られています。

境内全域が「古都京都の文化財」の世界遺産に登録されており、国宝や重要文化財も見どころ。

そんな上賀茂神社は、1月7日に七草粥、白馬奏覧神事などの行事があります。

七草粥は、セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロを入れたお粥のことで、早朝に炊いて神前に備えます。

そして年始に白馬を見ると邪気が払われるという言い伝えから、昼頃からは神馬が境内を歩いて行きます。

日時:1月7日

場所:上賀茂神社

住所:京都市北区上賀茂本山339

○えびす船巡航

祇園えびすの「えびす船巡行」は、八坂神社の北向蛭子社て行われる伝統行事です。

平安時代から続き、毎年1月9日にえびす像の乗った山車や七福神を乗せたえびす船などが八坂神社の石段下を出て四条通を巡行します。

太鼓や賑やかな掛け声で縁起を得られて、新鮮な気持ちになれるでしょう。

日時:1月9日

場所:八坂神社

住所:京都府京都市東山区祇園町北側625

○通し矢

三十三間堂で新春に行われる通し矢(とおしや)。

正式には、京都三十三間堂大的全国大会と呼ばれており、弓術に優れた有段者や新成人が腕を競いに全国からやって来ます。江戸時代には一昼夜のうちに何本当てられるかを競ったそうです。

新成人は晴れ着姿で弓射競演を行うので、何とも美しく、矢は120m離れたところに打つので、大迫力ですよ。

日時:1月15日に近い日曜日

場所:三十三間堂

住所:京都府京都市東山区三十三間堂廻町657

○芸舞妓による新年の挨拶まわり

京都の花街・宮川町では、1月5日に芸舞妓が新年の挨拶まわりを行います。

日頃からお茶屋さんや関係各所などといった、お世話になっている方々へ「おめでとさんどす、本年もよろしゅうおたのもうします。」と、挨拶を行います。

黒紋付きに稲穂のかんざしを挿した芸舞妓の正装で挨拶まわりを行います。

日時:1月5日

場所:花街・宮川町

住所:京都府京都市宮川町

○皇服茶(おうぶくちゃ)

京都は、一年の無病息災を願って1月1日〜1月3日に小梅と結び昆布を入れたお茶を飲む風習が昔からあります。

平安後期の951年頃に京都で疫病が流行っていました。

その際、開山の空也上人が薬湯を病人に飲ませたところ、病気を平癒したという寺の伝えから現代にも受け継がれています。

日時:1月1日〜1月3日

場所:六波羅蜜寺

住所:京都府京都市東山区轆轤町81-1

○十日えびす 宝恵かご

商売繁昌の神様がおられる京都東山区・恵美須神社。

恵比寿神は商売繁盛や家運隆盛の信仰を集める日本の神です。

ここでの十日えびす大祭では、京都中の商売人たちがその年の繁盛を願って訪れます。

餅つき神事、湯立て神楽神事、招福まぐろ奉納、竹梅と紅白を飾って「宝恵かご、ほい!」のかけ声とともに熊手などを配る宝恵かごなど行事が多くあります。

日時:1月8日〜1月9日

場所:恵美須神社

住所:京都府京都市東山区小松町125恵美須神社

○ジャンボ御神矢(ごしんや)

京都府八幡市にある「石清水八幡宮」では初詣客を迎える「ジャンボ御神矢」を見ることができます。

本殿の楼門前にあり、青竹でつくられた8mの御神矢の姿は圧巻ですよ。

日時:12月後半〜2月頃まで

場所:石清水八幡宮

住所:京都府八幡市八幡高坊30

○都七福神めぐり

六波羅密寺、恵比寿神社、萬福寺、妙円寺、東寺、赤山禅院、行願寺を巡る「都七福神めぐり」。

正月から1ヶ月の間、7社寺を巡ることで、福が授かれると言われています。

一日で巡ることも可能ですが、距離的にも人も多いため、ハードスケジュールになることが予想されます。

日時:1月1日〜1月31日

場所:六波羅密寺、恵比寿神社、萬福寺、妙円寺、東寺、赤山禅院、行願寺

○左義長(さぎちょう)

京都市左京区大原にある、天台宗のお寺「三千院」。

ここでは1月15日に、無病息災を祈願してお正月の飾りや書き初めなどを焚き上げ祈願します。

この小正月の火祭りは「左義長(さぎちょう)」と呼ばれています。

日時:1月15日

場所:三千院

住所:京都市左京区大原来迎院町540

○武射神事(むしゃじんじ)

毎年、上賀茂神社では武射神事が行われます。

これは、上賀茂神社の宮司や神職が裏に「鬼」と書かれた直径約1.8mの的を矢で射て年中の邪気を祓う行事です。

日時:1月16日

場所:上賀茂神社

住所:京都市北区上賀茂本山339

■お正月は、京都独自の食べ物もたくさんある

京都のお正月には、京都独自の年迎えに欠かせない食べ物がいくつかあります。

そこでここでは、代表的な食べ物をいくつかご紹介します。

○白味噌雑煮

お雑煮はお正月に欠かせませんよね。

京都のお雑煮は、白味噌雑煮であることが特徴です。

白味噌に丸餅や子芋、頭芋、大根などの白いお野菜などを入れるお雑煮です。

○大福茶

一年の邪気を払って、新年を祝うために飲まれる、大福茶。

梅干しや昆布にお茶を注ぎ、お雑煮を食べる前に飲みます。

○棒鱈(ぼうだら)

おせちの祝い料理に欠かせない棒鱈。

じっくりと煮た棒鱈は、京都で昔から食べられる味です。

○七草粥

無病息災を願って食べる七草粥。

小豆とお餅を入れた小豆粥もあります。

○花びら餅

京都の新年に食べられる、縁起物のお菓子です。

詳しくは、後述したいと思います。

○お雑煮の前に用意する大福茶(おおぶくちゃ)

元旦、お雑煮を食べる前に「大福茶」というお茶を飲む文化もあります。

これは、平安時代に疫病が流行った際、空也上人が梅干し入りのお茶を病人に振る舞ったことが由来とされています。

いまでは、大福茶が一年の無病息災を願って新年を祝うお茶として飲まれており、梅干しや昆布にお茶を注ぐようになりました。

例年12月頃から一保堂茶舗(寺町二条)、柳桜園茶舗(御所西)、中村藤吉本店、福寿園などの老舗茶舗や、1月三が日に六波羅蜜寺で販売・振る舞われることで知られており、最近は観光客や外国の方にも人気があります。

京都のお雑煮とは?

写真:KYOTREAT編集部

京都でお雑煮を召し上がったことはありますか?京都のお雑煮は白味噌ベースで丸餅入り。具材は頭芋と大根が定番で、 丸餅は円満と長寿を願い、頭芋は子孫繁栄・立身出世。大根は、丸く切れば円満を意味し、亀甲型に切れば長寿を意味します。お雑煮は、歳神様に捧げるものなので、生臭いものを避けるため、基本的には昆布だけでお出汁を取り、鰹節は食べる前にふりかけます。

一般的に味噌の塩分濃度は10~12%程度のものが多いのですが、西京味噌と呼ばれる京都の白味噌の塩分はおよそ5~7%で、高級品の中には麹の量を多くし、塩分量4%以下という極甘口のものもあります。その甘い味噌をドロリとするまでたっぷり使います。見た目は、まるでポタージュ!このお雑煮を初めて食べた他府県の方は決まって「甘いんだね~」と言いながらにっこり微笑みます。

そして京都人には、それぞれ好みの西京味噌があるんです。「白味噌なんてそんなに変わらないのでは?」と思われるかもしれませんが、麹の量や種類、熟成期間や塩分濃度などにより味わいが大きく変わってきます。よく知られているところでは、山利商店に石野味噌、本田味噌、関東屋あたりでしょうか?中でも山利の味噌は、有名料亭や有名和菓子店、茶道の三千家御用達。厳選された米で作られた麹と大豆と塩だけで作られ、上品で深い味わいが醸し出されています。

写真:KYOTREAT編集部

デパートやスーパー、錦市場などで手に入るので、各メーカーの西京味噌を食べ比べ、お好みの味を見つけてみるのも楽しいですね。WEB上に色々な白味噌レシピが紹介されているので、お料理の幅も広がるかもしれません。

そして、京都を旅する方にお伝えしたいことが!この白味噌雑煮、以下のお店でいただくことができるんです!

・志る幸(京都市下京区西木屋町四条上ル真町100)

・喜み家(京都市左京区浄土寺上南田町37-1)

・一条寺 中谷(京都市左京区一乗寺花ノ木町5)

・虎屋茶寮 一条店(京都市上京区一条通烏丸西入ル)

私が特におすすめしたいのは「志る幸」さんです。

写真:KYOTREAT編集部

こちらは、味噌汁専門店。尊王攘夷派志士を新選組が襲撃した池田屋事件のきっかけを作った古高俊太郎の邸宅跡という、幕末好きにはたまらないロケーション!内装も京都感アリです。

1年中おいしいお味噌汁がいただけるのですが、12月~2月頃は、お雑煮もあり、しっかりとしたお出汁とコクのあるクリーミーな白味噌のハーモニーがたまらない逸品です。

○芋棒(いもぼう)

知る人ぞ知る京都の伝統料理が、芋棒です。

芋棒は、京都で昔から食べられてきた料理でおせち料理としても親しまれています。

そもそも芋棒とは、海老芋と棒鱈を一緒に炊き合わせた料理のことです。

海老芋は京野菜の一つで、江戸時代中頃に九州にあった唐芋を京都に持ち帰ったことが起源とされています。

当時は非常に高価な食べ物であったことから、お正月などの特別な日に食べていたそう。

厚く面取りした海老芋に、柔らかく戻した棒鱈をゆっくり時間をかけて炊き上げるのが特徴です。

花びら餅ってな~に?

そして、京都にはお正月を代表する和菓子があります。

京都で和菓子と言えば、近年出町ふたばさんの「豆餅」が全国区で知られるように。人気にさらに拍車がかかり、今年は葵祭でも知られる葵橋のたもとまで行列が伸びている光景も見られました!「阿闍梨餅」もお土産として人気ですよね。

しかしお正月と言えば花びら餅です。

そもそも花びら餅は、京都の新年(主に初釜など)に欠かせない伝統的な和菓子として有名です。

柔らかい求肥で白味噌あんと甘く煮たごぼうを包んだ和菓子で、平安時代の「歯固めの儀式」に由来した長寿の縁起物と言われています。 

江戸時代、正月に使われたひし形の餅や丸餅、汁のない包み雑煮がひとつになったというコンセプトのお菓子なので、味噌が使われごぼうが入っていて、お餅でくるまれているんです。

12月下旬から1月中旬にかけて、京都の多くの老舗和菓子店で販売されるように。

写真:KYOTREAT編集部 川端道喜さんの「御菱葩」

毎年12月1日より電話予約を受け付けており、あっと言う間に締め切りとなるので、おそらく今年はすでに入手困難ですが、濃厚な白味噌餡のトロリとしたテクスチャーは他の花びら餅にはない美味しさ。ぜひ来年以降召し上がってみてください。

他の和菓子店の花びら餅も、形、お餅の素材や白味噌のメーカー、餡の硬さやごぼうの本数など、ありとあらゆる要素がかなり異なるので、毎年違いを楽しんでいます。

写真:KYOTREAT編集部 上:長久堂、左:鶴屋鶴壽庵、右:亀屋吉永

○無病息災を祈願する小豆粥

1月15日(または14〜16日)になると、小正月という正月の行事を行うことも。

小正月では、小豆粥という料理を食べることもあります。

小豆粥は柔らかく炊いた小豆とお餅を入れたものです。

これは、小豆のように赤い色の食べ物は邪気を祓うと考えられた中国の風習に由来しており、健康を祈願して食べたりお正月のご馳走で疲れてしまった胃腸を休めるための目的で食べれるようになりました。

小豆粥は、「枕草子」や「土佐日記」にも記述されるほど、伝統的な食べ物です。 

いまでは全国的に知られるようになりましたが、特に京都をはじめとする関西地方では「あずのおかいさん」として食べられる伝統食になっています。 

お正月過ぎになると、妙心寺東林院の「小豆粥で初春を祝う会」や、下鴨神社の「御粥祭」でも小豆粥を楽しむことができますよ。

西京漬けやあぶり餅、味噌松風など白味噌を使った食べ物はたくさんあれど、お正月は1年の中でも最も白味噌を口にする季節。お正月を京都で過ごすなら、お雑煮と花びら餅を召し上がり、五感で京の正月をお祝いしてみてはいかがでしょうか?