もうすぐこどもの日。端午の節句ですね。季節を感じられる和菓子といえば京都のお店はどこも力が入ります。さて、日本各地で端午の節句に食べる物として思い浮かぶのが「柏餅」。ですが、京都では少し変わった柏餅が食べられることをご存知でしょうか?
今回は、端午の節句に京都で食べられる珍しい季節のお菓子をご紹介していきます。
目次
- こどもの日とは?端午の節句とは?
- 京都の柏餅
- 出町ふたばの柏餅
こどもの日とは?端午の節句とは?
「こどもの日」とは「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」日で、国民の祝日となっています。
端午の節句は、季節の節目を表す「五節句」という伝統行事で、第二次大戦を経て戦後、新しく祝日を制定する際に、機械的に日付を押しつけるのではなく、国民の感情とつながりのある、文化的な日を祝日にすべきであるという意見が出され、こどもの日と端午の節句が同じ日になったのだとか。
端午の節句には、伝統文化に即した行事が行われており、こいのぼりを揚げたり、五月人形を飾ったり、菖蒲湯に入ったりといった習慣がよく知られています。
また、端午の節句には、ちまきや柏餅が食べられますよね。
「柏の葉」は、常に木に葉が付いていることから、「子孫繁栄」「家系が途切れない」象徴とされ、端午の節句に柏餅を食べるようになりました。
京都の柏餅
全国的に食べられるちまきや柏餅ですが、京都の柏餅はあんにちょっと特徴があるんです。
京都の柏餅は、関西では珍しく、味噌餡のものが売られているんです。
みそあんの柏餅がメジャーなのは東日本で、関東から北の地方ではよく食べられているようです。江戸時代にみそあんの柏餅が誕生し、関西へ広まらなかった事が理由と言われています。
京都では、粒餡・こし餡・そして味噌餡の3種で販売されていることが多いですね。
この時期になると各店の店頭に柏餅が並び、味噌餡のものはお餅がピンクや薄い黄色に色付けされていたり、道明寺でできていたりと各店の個性が出ていて眺めるだけで楽しいものです。ちなみに、小豆あんのときは葉を外表に、味噌あんなら中表に巻くなど、中身の違いを表していることもあります。
出町ふたばの柏餅
今回ご紹介するのは、豆餅を求める方で長蛇の列ができるあの「出町ふたば」さんです。豆餅のイメージが強いですが、水無月、亥の子餅など季節のお菓子やお赤飯もとても美味しいので、1年中お世話になる和菓子屋さんです。
出町ふたばさんでは、粒餡(よもぎ餅)・こし餡・味噌餡の3種を展開。
味噌餡は、色味が濃く、味噌の風味・甘味がしっかりとしています。そしてその中になんと山椒の風味が感じられるんです!甘じょっぱさと山椒がもっちりと弾力のあるおもちと好相性で、他にはない美味しさです。
ちまきは、「深泥池ちまき」と言う名称で、洛北の深泥池(上鴨地区)の女性たちにより1本1本巻かれた粽を、丁寧に蒸しあげられているそう。
下鴨神社観光や下鴨でのチルタイムのお供に、この季節ならではの柏餅とちまきを召し上がってみてはいかがでしょうか。
店名:出町ふたば
※営業時間やサービス内容が異なる場合あるためおでかけの際はお店にお問い合わせを
場所:京都市上京区出町通今出川上ル青龍町236
TEL:075-231-1658
営業時間:8:30~17:30
定休日:火曜・第4水曜 (祝日の場合は翌日)