京都の寺社仏閣でトレンドの花手水とは?魅力や発祥を解説します

KYOTREAT編集部

近頃、話題沸騰中の花手水。
華やかなお花がまるでアートのようで、見ているだけで心が洗われますよね。

そんな花手水とは発祥はどこで、どういった寺社で見ることができるのでしょうか?
今回は京都の観光エリアで見ることができる花手水のある寺社や、発祥地などについてご紹介させて頂きます。

是非、この記事を読んでから実際に訪れ、その美しさに癒やされてみてくださいね。

◆目次

■そもそも花手水とは

■花手水がアートとして話題沸騰中!きっかけや理由は?

■花手水の発祥は?

■京都で美しい花手水アートが見られる寺社

■まとめ

■そもそも花手水とは

皆さんは寺社で見かける「花手水」をご存知でしょうか。
花手水は「はなちょうず」と読み、元々は外での神事で水が使えないときに、草花についた朝露で手を清めることを指しましたが、現在では寺社の参拝前に手を清める手水舎の水盤や鉢にお花などを浮かべることを「花手水」と言うようになってきています。

鮮やかな花々で人の心を癒やす花手水は、近年新たなSNS映えスポットとしても注目されていますね。

■花手水がアートとして話題沸騰中!きっかけや理由は?

現代的な花手水は、写真写りの良い映えスポットとしても話題沸騰中です。
そもそも、手水舎にどうしてお花がたくさん浮かべられるようになったかと言うと、新型コロナウイルスの拡大が関係しています。

新型コロナウイルスが蔓延した際に、感染拡大防止策のために多くの寺社で人が集まってしまう手水舎の利用を中止せざるを得ませんでした。 
そこで誰も使わなくなってしまった手水舎に花を飾ったことが全国に広まるきっかけとなったそうです。

京都だけでなく全国各地の手水舎で花が飾られるようになりましたが、その理由としては
・新型コロナウイルスの収束を願って
・参拝客が激減したので少しでも訪れてもらうため
・参拝客に癒やされてほしいから
などということが、きっかけになっているようです。

そしてインスタ映えなどで若者からも注目され、現在では花手水を目的に多くの参拝客が訪れています。

■花手水の発祥は?

全国各地の寺社で話題になっている花手水ですが、実は発祥は京都。
京都府長岡京市にある「柳谷観音楊谷寺」で手水舎に紫陽花を浮かべたことから広まりました。
こちらは1200年もの間、眼病平癒の祈願所として目の病に悩む人に信仰されたお寺です。
「不安な現代にご利益と五感を通して平安を、歴史と四季がある聖地に」という願いを込めて2015年頃から花を浮かべるようになったそうです。
境内には
・琴手水
・龍手水
・庭手水
・苔手水
・恋手水
などの花手水があり、紫陽花やヒマワリといった季節の花を取り入れたり、クリスマスやハロウィンなどのイベントの時期にはそのカラーをイメージした花手水も登場したりするそうです。

■京都で美しい花手水アートが見られる寺社

では、京都で花手水が見ることができる寺社はどこがあるのでしょうか。
いくつかご紹介したいと思います。

○柳谷観音楊谷寺

写真 https://www.kyotoside.jp/entry/20200710

花手水発祥の地である柳谷観音楊谷寺。
京都府長岡京市にあり、紫陽花や紅葉の有名な場所でもあります。
季節の花々が浮かべられた花手水は、見ると心が和むでしょう。

施設名: 柳谷観音楊谷寺
住所:京都府長岡京市浄土谷堂ノ谷2
アクセス:阪急西山天王山駅から車で10分程度

HP:https://yanagidani.jp/

○北野天満宮

写真 https://www.lmaga.jp/news/2020/06/130300/

菅原道真公を祀る北野天満宮でも手水舎の水盤が彩り豊かな花手水となっています。
北野天満宮の花手水には毎回テーマがあることが特徴で、五山の送り火をテーマにした京都らしいものなど、美しさの中に芸術性も感じられますよ。

施設名:北野天満宮
住所:京都府京都市上京区馬喰町
アクセス:市バス「北野天満宮前」すぐ

HP:https://www.kitanotenmangu.or.jp/

○金戒光明寺

写真 https://www.pretty-online.jp/news/2860/

京都では「くろ谷さん」と呼ばれる「金戒光明寺」。
手水舎には色とりどりの花と、亀やアヒルの置物があるのが特徴的です。
花手水を始めた数年前、庭園にある亀のオブジェをモチーフにして亀の置物を浮かべていたそうです。
しかしそれらが盗まれてしまい、寄付で頂いたアヒルの置物を浮かべていたところ、亀の置物も一部が戻ったことから現在は亀とアヒルの置物が置かれています。
蝶ネクタイをつけたアヒルやアフロ姿のアヒルなど、お花と共に可愛らしい姿を見ることができるでしょう。

施設名:金戒光明寺
住所:京都府京都市左京区黒谷町121
アクセス:市バス「岡崎道」より徒歩5分程度

HP:https://www.kurodani.jp/

○真如堂

写真 http://kyotomoyou.jp/shinnyodo-20180607

真如堂は正式名称を真正極楽寺と言い、本当の極楽という意味が込められているそう。
京都市左京区にあり、洛東エリアの紅葉が有名な古刹としても知られています。
花手水にはムクゲや紫陽花など境内に咲く花を浮かべているので、ナチュラルな趣きのある雰囲気が魅力です。

施設名:真如堂
住所:京都府京都市左京区浄土寺真如町82
アクセス:市バス「錦林車庫前」より徒歩8分程度

HP:https://shin-nyo-do.jp/

○勝林寺

写真 https://shourin-ji.org/admission/

京都市東山区にある「勝林寺」。
5年ほど前より境内に咲く花を手水舎に少しずつ生けたところ、参拝客から反響があったのが花手水の始まりなんだとか。美しい花を見て自分自身を見つめ直すきっかけになってほしいという禅の精神を込めて、住職さんが花々を活けています。
ほかの寺社の花手水と比べて、お花を水面に浮かべるだけでなく立体的に飾られているのも特徴です。

施設名:勝林寺
住所:京都府京都市東山区本町15-795
アクセス:JR東福寺駅より徒歩10分程度

HP:https://shourin-ji.org/

○二尊院

写真 https://www.pretty-online.jp/news/2860/

京都の中でも様々な観光地がある嵐山。
二尊院はそんな嵐山観光時にアクセスしやすく、紅葉の名所としても名高いお寺です。
花手水や花鉢には紫陽花やダリア、菊など大きな花から小さな花まで季節を感じられる花々が浮かびます。

施設名:二尊院
住所:京都府京都市右京区嵯峨二尊院門前長神町27
アクセス:市バス「嵯峨釈迦堂前」より徒歩10分程度

HP:https://nisonin.jp/

■まとめ

今回は美しい花々が浮かべられた花手水のある京都の寺社についてご紹介させて頂きました。
近頃ではこの花手水を目当てに足を運ぶ方も多く、お花で作り上げられた世界は見ているだけで心が和みますよ。
花手水だけを写真に収めて終わり、ではなく、それぞれの寺社にお参りや拝観も忘れないでくださいね。