京都と言えば○○。
観光スポットや体験、食べ物…いろいろなものが思い浮かぶかと思いますが、その中でも絶対に外せない神社仏閣はおさえておきたくないですか?
そこで今回は、海外からの観光客も多く訪れる王道中の王道、だけど修学旅行ぶりでどんなところかいまいちわかってなかったかも…。な、お寺や神社を詳しく紹介していきます!
京都旅行前にぜひ最後までチェックして、神社仏閣巡りの参考にしてみてくださいね。
目次
■清水寺
■御金神社
■南禅寺
■平等院
■まとめ
■清水寺
約1200年もの歴史を誇り、世界中から観光客がやって来る「清水寺」。
本堂が語源となった「清水の舞台から飛び降りる」という言葉は、日本人なら誰しもが一度は耳にしたことがあると思います。また毎年12月になると今年の漢字が一字発表されるのも清水寺で、知らない人はなかなかいませんよね。
清水寺は本堂だけでなく、国宝である三重塔や恋愛成就のご利益があると言われる音羽の滝や、数珠をつたって歩く胎内巡りなど多くのパワースポットがあります。
清水寺は今から約1200年前の宝亀9年に延鎮上人によって建てられました。
延鎮上人は奈良で修行をしていた僧侶で、彼は夢の中で仏様から「北に清泉を求めて行きなさい」とお告げを受けたそうです。
このお告げに従って延鎮上人は北へと歩きました。
そして現在の清水寺にある音羽山にある清らかな滝にたどり着き、ここで鹿狩りをしていた坂上田村麻呂と出会います。
殺生の罪を説き、感銘を受けた坂上田村麻呂は音羽の近くにお堂を立てました。
これが清水寺の始まりです。
そして延鎮上人の見つけた清泉は「音羽の滝」と呼ばれるようになり、現在でも湧き出しています。
清水寺も始めは敷地が狭かったものの、朝廷から敷地をもらい規模を拡大。
そして810年には嵯峨天皇に公認され、さらに発展していきました。
1467年に応仁の乱によって町や清水寺も被害を受け、ほぼ全焼しました。
この再建には願阿弥という僧侶が人脈を活かして数十年で再建したそうです。
応仁の乱を含めた戦火で本堂などを合計9度も消失します。
江戸時代の1629年には大きな火災があり、復興費用のない清水寺でしたが、第三代将軍の徳川家光の寄付によって1633年に今の形へ再建されました。
そして1994年に「古都京都の文化財」として世界遺産に登録されました。
■清水寺の見どころ
清水寺の見どころはたくさんあります。
ここでは、清水寺へ足を運んだ際に必ず見ておきたい国宝や重要文化財などを詳しくご紹介したいと思います。
◯本堂
伝統的な「懸造り」という日本古来の伝統工法である木造建築が特徴の本堂。
木材は釘を一切使わず、貫(ぬき)で柱を格子状に組まれてそれぞれを支え合って耐久性が高い造りとなっています。
また、舞台を支えるのは139本のけやき。
樹齢400年以上にもなる柱です。
ここは清水の舞台としても有名があり、舞台の高さは13mあります。
毎年12月になると今年の漢字が発表されるのも、ここ本堂です。
本堂は斜面にせり出すように作られており、崖からせり出した舞台からの景色には圧巻させられるでしょう。
また、本堂には御本尊である「十一面千観世音菩薩像」は秘仏ですが模して造られた前立仏の姿も注目してみてくださいね。
◯三重塔
国内最大級の高さを誇る三重塔。
現在の三重塔は1632年に再建されたもので、総丹塗りをした朱色のカラーはなんとも美しく高さは31mにもなります。
清水寺のシンボルでもあり、重要文化財にもなっています。
四方の壁には真言八祖像などが描かれていますのでご覧ください。
他にも鬼瓦の三隅には鬼の顔、東南には龍が描かれているのが見どころです。
◯音羽の滝
3本の滝から成る「音羽の滝」。
清水寺の起源でもある歴史深い音羽の滝は柄杓で清水を汲み取るスタイルです。
それぞれに意味があり、
・恋愛成就
・学業成就
・延命長寿
のご利益があると言われています。
一度の参拝でご利益があるのは1つだけですから、欲を抑えて1つだけの成就を願って飲みましょう。
何度も飲んだり、違う滝の水を欲深く飲んでしまうとご利益がなくなってしまうそうですので1杯分だけを選んでいただくようにしてくださいね。
◯仁王門
清水寺の最初に見えるのが正門である「仁王門」。
仁王門は「目隠しの門」とも呼ばれています。
1467年の応仁の乱で消失しましたが、再建され2003年にはさらに解体修理されました。
美しい朱色で、両端には金剛力士像が堂々と立っています。
清水寺の狛犬はどちらも口を開けた阿形なのが特徴で東大寺の狛犬をモチーフに1944年に造られました。
◯奥の院
重要文化財にも指定される「奥の院」。
本堂の奥にあり、延鎮上人が修行した草庵の跡と言われています。
ここには手で触れて拝める「ふれ愛観音」などがありますので実際に足を運んでみてくださいね。
施設名:清水寺
HP:https://www.kiyomizudera.or.jp/
住所:京都府京都市東山区清水1丁目294
アクセス:京阪電車「清水寺五条駅」より徒歩25分程度。JR京都駅より市バス206系統・東山通北大路バスターミナル行「五条坂」下車、徒歩10分程度
■御金神社
御金神社は京都市中京区にある神社。1883年(明治16年)に金光教の信者であった田中庄吉が創建しました。
その見た目も名前もお金にまつわることが多く、出迎える金色の鳥居はなんとも華やかです。
ちなみに御金神社の「金」は金属という意味があるそうです。
ここはお金にまつわる神社として有名で
・お金持ちになりたい
・貯金ができないので浪費癖をやめたい
・宝くじを当ててみたい
・競馬、競艇で大儲けしてみたい
・資産運用で成功したい
などという希望を持つ方が数多く訪れ、金色のイチョウ型の絵馬を奉納します。
神社と言えば閑静な場所や山奥などの神秘的な場所にあるイメージが強いですよね。しかし、御金神社はマンションが建ち並ぶ場所に突然現れるので、印象に残ること間違いなし。
主祭神は金山毘古神(かなやまひこのかみ)で、金属類にご利益を授けると言われる日本で唯一の神様です。
お金などの通貨も金属でできていることから、金運アップのパワースポットとして人気になり芸能人もお忍びで来るんだとか。また24時間参拝ができますので、夜に訪れるのもオススメです。
■御金神社の見どころ
御金神社は見どころがたくさんありますのでまとめます。
○御金神社の手水舎
手水舎には柄杓があり、心身を清めることができます。
ですが、御金神社にはザルも置かれているのです。
このザルは1円玉や500円玉などのお金を入れて清めるためのもの。
お金はそれまでに手に取ってきた人の欲がついていると言われており、金運アップをするためには清めるのがオススメだそうです。
○イチョウの木
御金神社の本殿の後ろには御神木である大きなイチョウの木があります。
イチョウの木は高さが22mもあり、樹齢は200年程度と言われています。
季節によっては金色のイチョウをみることもできますので、必見ですよ。
○絵馬
御金神社の絵馬は金色のイチョウ型。真ん中には「金」という字が赤色で記載されています。
ここでは金運アップを願う方々が絵馬を奉納しているので、イチョウ型の絵馬が太陽の光に反射し、きらきらと輝いて見えます。
○お守り
御金神社は、お守りも魅力的。
また社務所が特に印象的で、お守りなどは逆さまに並べられています。
これらはお財布からお金が出ていかないようにするため、という意味があるそう。
お守りは、
・福財布
・おたから小判
・金運いちょう守り
・金運ぎんなん守り
・金運守
・金運宝づくし守
・金運大金まもり
・八方除守
・夢枕
などがあります。
ピンクや黄色のがま口型のお守りや、御神木であるイチョウをモチーフにしたお守りはとっても可愛らしいですよ。
○福財布
御金神社で特に人気なのが「福財布」です。
これは、ご祈祷が済んでいる福財布で、連日売り切れることがあるほどの大人気。
黄金のお財布は縁起物で、金運アップできそうです。
なお、この福財布の効果は一年間ですから期間が経ったら感謝の気持を込めて御金神社へお返ししましょう。
施設名:御金神社
HP:https://mikane-jinja.or.jp/
住所:京都府京都市中京区洞院通御池上ル押西洞院町614
アクセス:地下鉄烏丸線「烏丸御池駅」より徒歩5分程度
■南禅寺
南禅寺は1291年に亀山法皇が無関普門禅師を開山に迎え開創した、日本の禅寺の中で最も格式が高い臨済宗南禅寺派大本山の寺院。京都市左京区にあり、開創から700年以上の歴史があります。
日本最初の勅願禅寺であり、
・天龍寺
・建仁寺
・東福寺
・万寿寺
・相国寺
の京都五山よりも、格上とされています。
重要文化財の三門から満開の桜の景色を見た石川五右衛門は「絶景かな、絶景かな」という言葉を残しました。
このように南禅寺には三門や狩野探幽筆の襖絵「水呑の虎」、庭園など多くの見どころがあります。
南禅寺は正応4年(1291年)に亀山法皇が無関普門禅師を開山に迎え開創しました。
この話はいまから700年以上前に遡ります。
亀山法皇は、1249年に後嵯峨上皇の皇子として生まれ10歳にして第90代亀山法皇に。
しかし東アジアの情勢が良くなく、蒙古来襲の困難にも遭遇。
父である後嵯峨天皇が帰依していた聖一国師に受戒し、不動の心を持って幾多の困難を対処していきます。
そして1289年に出家され法皇になりました。
この頃、禅林寺殿には夜な夜な妖怪変化が出てきて、亀山法皇や官人たちは困ったのですが、無関普門が弟子を連れて禅林寺殿に入り修行をしていると、たちまち妖怪は退散したそう。
この徳を法皇がたたえ、その離宮を禅寺としたことが南禅寺の始まりといわれています。
■南禅寺の見どころ
南禅寺は、境内全体が国の史跡に指定されています。
南禅寺のシンボルで重要文化財にも指定されている三門、アニメ『けいおん!』に登場したスポットとして人気の水路閣、国の名勝に指定される方丈庭園など多くの見どころがあります。
ここでは、南禅寺の見どころをいくつかご紹介したいと思います。
○三門
天下龍門とも呼ばれる「三門」。
1628年に大阪夏の陣で戦った武将たちの慰霊のために藤堂高虎が寄進しました。
高さは22mにもなり、夏には青もみじ、秋には紅葉なも季節によって京都市内の移り変わりを見ることができるでしょう。
○水路閣
南禅院のフォトスポットとしても人気なのが「水路閣」。
赤レンガでつくられており、レトロな雰囲気がたまりませんよね。
名前の由来はローマ帝国の水道橋を連想させる姿からで、赤レンガのアーチは周囲の自然とマッチして美しいですよ。
また、文永元年に建てられた「南禅寺の水楼閣」はアニメ好きの世界中の人からも聖地巡礼スポットとして人気があります。
○南禅院
赤レンガのアーチをくぐって歩くとあるのが「南禅院」。
ここは南禅寺発祥の地で、1289年に亀山法皇が出家したときに寄進した離宮です。
深い樹林に囲まれた庭園は、鎌倉時代の様式「池泉回遊式」がなんとも見事で、ずっと眺めていたくなりますよ。
○方丈
国宝である方丈は大方丈とその後ろに繋がる小方丈からなる建物です。大方丈は日本建築の中でも美しい様式になっており、歩くとその雰囲気に感動させられるでしょう。江戸時代初期を代表する枯山水庭園も見逃せません。
また、小方丈は内部に狩野探幽筆の「群虎図」40面があることでも有名です。
○天授庵
無関善門禅師をお祀りする塔所として建立されたお寺で、山内でも由緒ある寺院です。
1447年の火災で消失しましたが、幽斎によって再興されました。
2013年には「そうだ京都、行こう。」のキャンペーンの舞台にもなりました。
施設名:南禅寺
HP:https://www.nanzenji.or.jp/
住所:京都府京都市左京区南禅寺福地町
アクセス:市営地下鉄東西線「蹴上駅」より徒歩10分程度
■平等院
私たちが普段使う「10円玉」の硬貨の表面に描かれている立派な建物が「平等院鳳凰堂」です。
平等院は宇治抹茶で有名な宇治市にあり、世界遺産「古都京都の文化財」にも登録されています。
この世に極楽浄土を再現するために作られた壮麗な寺院は、現在も美しい姿をして残っています。
1052年(永承7年)に平安時代の摂政である藤原頼通(ふじわらのよりみち)が極楽浄土を現世に作ろうと開かれ、翌年に鳳凰堂が建てられました。
もともとは摂政の藤原道長が1027年(万寿4年)に亡くなり、長男の藤原頼通が宇治殿を寺院に改めて建てたことがきっかけ。
当時からこのあたりは宇治川を望む景勝地であり、平安時代より貴族の別荘地としても有名でした。
そこに父から譲り受けた別荘を仏寺として創建し、1053年には鳳凰堂が建てられます。
この頃日本では、末法思想が広まっていました。
これは、釈尊が入滅してから2000年後には仏法が廃れてしまい世界が荒れてしまうという考えで、
・1052年がちょうど末法初年にあたったこと
・飢餓や天災、疫病などが流行っていたこと
などから、世の中の終わりだと考えている人が多くいました。
そして来世では救われたいという考えを抱き、理想として目指す極楽浄土を再現しようと寺院が造られました。
つまりここは藤原頼通の造った極楽浄土の世界であり、多くの人が心の拠り所としたのでしょう。
1994年にはユネスコ世界遺産「古都京都の文化」として指定されました。
平等院の名前の由来は仏様が救われるのは皆平等ということを意味しています。
藤原頼通は貴族のためだけでなく、多くの人を救おうと造り、平安時代から親しまれる御堂となっていました。
阿弥陀如来がいるとされる極楽浄土を考えながら念仏を唱えれば、皆が極楽浄土へ行けると信じられていたのでしょう。
■平等院の見どころ
平等院の見どころをご紹介します。是非こちらを参考に観光してみてくださいね。
○鳳凰堂
平等院鳳凰堂は1053年に作られた阿弥陀堂で、平安時代には御堂と呼ばれていました。
「鳳凰堂」と呼ばれるようになったのは江戸時代からで、正面から見ると翼を広げた鳥のように見えることや屋根上に鳳凰が据えられていることから呼ばれるようになりました。
屋根の上にいる鳳凰はレプリカですが、平等院ミュージアム鳳翔館に行けば本物を見ることができます。
また、この鳳凰は一万円札の裏面にも描かれていますので馴染みのあるものでしょう。
晴れている日には宮殿が池に映し出されるので、まるで本当の極楽浄土のような幻想的な雰囲気を醸しています。
鳳凰堂、阿弥陀如来坐像、鳳凰、天蓋、壁画は国宝なので必見ですよ。
○観音堂
ここはもともと本堂があった場所で鎌倉時代に観音堂が再建され、中は非公開となっています。
中に安置されていた本尊十一観音観音立像は、平等院ミュージアム鳳翔館に展示されています。
○浄土式庭園
1992年に国の史跡・名勝に指定された浄土式庭園。
鳳凰堂と池を配置した庭園は、阿弥陀如来を観察するために造られたと言われています。
朝に鳳凰堂の扉を開ければ池の水に朝日の光が反射し、さらに天井鏡を反射して阿弥陀如来が美しく輝いたそうです。
○扇の芝
扇の芝は1180年5月26日に77歳だった源頼政が宇治平等院の戦いで自害した場所と言われています。
平家追討の兵を挙げたのですが、宇治川で平知盛の大軍に攻められて矢で怪我をした源頼政は、最後に「埋もれ木の花咲くこともなかりに身のなる果てぞ悲しかりける」と一首残して自害しました。
扇の芝に来ると、神秘的な気持ちを感じることができるかもしれません。
○梵鐘
梵鐘は日本三名鐘と言われているものがあり、それぞれ
・音の三井寺
・銘の神護寺
・姿形の平等院
と言われており、平等院の梵鐘は姿が見事だと有名です。
国宝である実物は現在平等院ミュージアム鳳翔館にあり、庭園のものは複製になっています。
ですが、その美しさを見ると圧巻させられるでしょう。
切手のデザインにもなったことのある梵鐘はぜひ実物を見てみたいですね。
施設名:平等院
HP:https://www.byodoin.or.jp/
住所:京都府宇治市宇治蓮華116
アクセス:JR宇治駅より徒歩10分程度
■まとめ
今回は、京都に来たら必ず訪れたい、王道の神社仏閣をご紹介してきました。
名前は知っていても、どんなところなのか分からなかったという方に参考になったら嬉しいです。
↓の動画でも京都の定番観光スポットを紹介しているので、気になる方はぜひご視聴下さいね。