今年の節分はおうちで京都の追儺スイーツを

KYOTREAT編集部

もうすぐ節分ですね。ついこないだ年が明けたと思いきや、あっという間に1ヶ月が過ぎようとしています。

例年京都を始め全国各地の様々な神社やお寺では、邪気を祓うとされる大豆を撒き、福を呼び込む行事が執り行われます。

京都市内でいうと、平安神宮では邪鬼たちが応天門から侵入し境内を暴れまわる「鬼の舞」が、吉田神社では赤や青、黄色の鬼が境内や参道に現れる「鬼やらい神事」が、盧山寺では赤・青・黒の3体の鬼が独特の所作で舞う「鬼おどり」が催され、京の街の風物詩となっています。

写真は、八坂神社の福豆。

初穂料300円の授与品で、福豆には空くじなしの景品福引券がついており、毎年電化製品や自転車など豪華な景品が用意されています。

しかし今年はオミクロン株が猛威をふるっており、中止になる行事も出てきています。

そこで、テイクアウトができる和菓子で節分を楽しんでみてはいかがでしょうか?

鬼モチーフのきんとん

最初の和菓子は、赤鬼・青鬼をモチーフにしたきんとん製の生菓子2種と升をイメージした薯蕷饅頭です。
こちらは、1893年創業で松原室町に本店を構える老舗和菓子店「京菓子司 末富」製。

茶人たちや神社仏閣が絶大な信頼を寄せるこの和菓子店は、味もさることながら、その洗練された美意識のファンも多く、“末富ブルー”と呼ばれる同店の包装紙は和菓子好きを魅了し続けています。

きんとんの中はなめらかで繊細な漉し餡。白いんげんが散らされ、風味・食感の違いを楽しめます。
モチーフものって、具体すぎるとコミカルになってしまいがちですが、この抽象的な雰囲気がなんとも風流で粋ですね。

お多福モチーフの薯蕷饅頭

次は、「京菓匠 鶴屋吉信」による薯蕷饅頭です。こちらのデザインもとても抽象化した表現ですが、絶妙な曲線やバランスの妙で、一目でお多福とわかるのですから、老舗の底力を実感します。

「お多福」は江戸時代から続く狂言の一節で、暴れる鬼をなだめ鎮めることから、節分には欠くことのできないキャラクターになったのだとか。

もっちり&むっちり食感の薯蕷生地の中は、しっとり漉し餡。上質な素材づかいを実感するシンプルなおいしさです。健康と幸せへの願いをこめておいしくいただきましょう♪

おかめと鬼のお干菓子

最後にご紹介するのは「永楽屋」のお干菓子です。

千本釈迦堂でおかめが鬼を諭す狂言が奉納される「おかめ節分会」にちなみ、おかめと鬼を象っています。徳島産の上質な和三盆糖が使われており、さっぱりとした甘さと後味の良さが魅力です。

日持ちするので、お土産やプチギフトにもぴったりですね!

今年の節分は恵方巻きを食べたり、豆まきをしたりするのにプラスして、鬼やお多福、升をモチーフにしたスイーツを楽しんでみてはいかがでしょうか?