コロナが随分と落ち着き、京都駅周辺で買えるお土産の種類もとても豊富になってきました。
中でも今回は、和菓子好きの筆者が最近見つけた和菓子を含む、本物志向の方にも満足いただける和スイーツの数々をご紹介します。
目次
■百万遍 かぎや政秋「ときわ木」「襲餅」
■鶴屋吉信IRODORI「琥珀糖(こはくとう)」「IROMONAKA個包装」
■亀屋吉長「スライスようかん〈小倉バター〉」「烏羽玉」
■京菓子司 平安殿「平安殿」「粟田焼」
■阿闍梨餅本舗 京菓子司 満月「阿闍梨餅」「蜜漬 京納言」
■末富「うすべに」「京ふうせん」
■笹屋伊織「代表銘菓 どら焼き」
■俵屋吉富「雲龍」「志ば味糖」
■まとめ
■百万遍 かぎや政秋「ときわ木」「襲餅」
最初にご紹介するのは、百万遍 かぎや政秋のお菓子です。
百万遍 かぎや政秋は、百万遍交差点の南西にある和菓子店。1696年の本家・鎰屋延秋が開業後、1920年に分家として「かぎや政秋」が誕生しました。戦争中は休業し、戦後の1950年から再開されるものの、本家はそのまま閉業。かぎや政秋はそのまま営業を継続し、丹波大納言や北海道小豆、厳選した餅粉を使用して、様々なお菓子との最高の相性を追求されています。
代表銘菓は「ときわ木」。本家で人気だったお菓子を今に引き継いでおり、甘さ控えめで品のある味わいの粒餡を薄く延ばして丁寧に焼き上げた一品です。小豆の風味を存分に味わえる本格派の味わいですが、賞味期限が比較的長いのがうれしいポイント。是非あんこ好きの方におすすめしたい逸品です。
そして、かぎやさんでもう1つご紹介したいのが、つい最近初めていただき、めちゃめちゃ感動したお品「襲餅(かさねもち)」です。
「ときわ木」や、粟羊羹にきな粉をまぶした「黄檗」は随分前から知っていてリピートしていたのですが、こちらには初めてお目にかかりました!「ふわふわの柔らかい求肥餅」というキャッチコピーに心惹かれ、迷わず購入。きな粉をまぶし、黒蜜をかけて口に運んだところ、その食感の驚くほどやわらかいこと!そのもちもちふわふわ具合と言ったら、ほぼマシュマロではありませんか!今まででナンバー1レベルの美味しさでした。丹波大納言が贅沢にちりばめられており、味わい・食感のアクセントになっているのもたまりません。春に桜風味の限定バージョンも出ているようですので、次の春も期待したいところです!
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(購入できる場所)
■京名菓・名菜処 京(JR在来線 西口改札前)
■HP:https://www.kyoto-kagiya.co.jp/
■住所:京都府京都市下京区東塩小路高倉町8-3 JR京都駅 2F西口改札前
■電話:075-365-8602
■鶴屋吉信IRODORI「琥珀糖(こはくとう)」「IROMONAKA個包装」
次は、老舗が手掛けた新感覚の和菓子です。
IRODORIは、1803年(享和3年)創業の鶴屋吉信の別ブランドで、和菓子のすそ野を「彩り」豊かに拡げていきたいという想いからスタートしたのだとか。コンセプトカラーである6色の彩りには日本の伝統色を使用。「朝日」「夕日」「晴天」「晴朗」「夜の帳」「夜空」、それぞれに時の流れを表現しています。
京都駅では、新幹線の八条口を出て目の前のアクセス抜群のところに位置。新幹線に飛び乗らなければ!という急ぎのタイミングでも、京都ならではの伝統と革新がミックスされたお菓子を買える貴重なお店です。
「琥珀糖(こはくとう)」は、まるでパステルを思わせるようなスティック形状のお干菓子です。クリアケースに収められた5種のフレーバーは、ジャスミン・カモミール・ラベンダー・ミント。見た目の華やかさに加え、表面がしゃりっ、パリッ。中はつるっ、ぷるっと二段階の独特の食感が楽しい逸品です。
「IROMONAKA個包装」は、食べやすい一口サイズのもなかで、パリッと焼き上げられたもなかの食感と、餡のほどよい甘さが織りなす味わいは、上品!
ころんとしたフォルムで、まるでマカロンのようにカラフルなもなかが個包装になっており、味の種類は4種。小倉/こしあん/抹茶に季節限定風味の餡です。小倉は小豆の豆っぽい濃厚な味わいが楽しめます。こしあんはさっぱりして小倉より洗練された雰囲気。抹茶は滑らかな質感で、鼻から抜ける抹茶の香りが濃厚です。
見た目がポップでかわいいのに本格的な和菓子で、日本茶にもコーヒーにもぴったり。ギフトにもおすすめです。
また、店内にはイートインスペースもあり、テーブル席でゆっくり和の甘味を楽しむことができます。筆者のおすすめは、「季節のクリームあんみつ」。口の中でほろりとほどける寒天に、小豆の薫り高い上質な粒餡、つるりもちりとした食感と米の味わいが深い白玉、塩味が程よいみつ豆、季節の果物にミルキーなアイスが溶け合う、すべてがスター級の素材を集めた一品です。
IRODORIの商品は、虎ノ門ヒルズ店・渋谷ヒカリエ ShinQs・東横のれん街店でも購入できますので、気に入ったらギフトなどにするのもよいですね。
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(購入できる場所)
■IRODORI 京都駅八条口
■HP:https://www.tsuruyayoshinobu.jp/
■住所:京都市下京区東塩小路町8-3(JR京都駅直結)
■電話:075-574-7627
■亀屋吉長「スライスようかん〈小倉バター〉」「烏羽玉」
次のお菓子は雑誌などで非常によく取り上げられている商品です。「あ!これね」と、ご覧になったことがある方も多いのではないでしょうか?亀屋吉長の「スライスようかん」です。
亀屋吉長は、亀屋良安から暖簾分けされ、1803年に京都四条醒ヶ井の地で創業した京菓子司です。
和菓子の販売がメインですが、本店では和菓子づくり体験・教室も実施しています。筆者も 2年前に子供と和菓子づくり体験に参加したのですが、職人さんが直接丁寧に指導してくださり、大満足な出来栄えの和菓子が仕上がりました。
また、パリでパティシエ経験を持つ菓子職人藤田怜美氏の感性と、亀屋良長の伝統と技巧が織りなすお菓子ブランド「Satomi Fujita by KAMEYA YOSHINAGA」を展開するなど和洋の枠にとらわれない、自由な発想の楽しいお菓子を創造しています。
「スライスようかん〈小倉バター〉」は、丹波大納言小豆の粒あん羊羹に、沖縄の塩を効かせたバター羊羹とケシの実をトッピングした商品です。食パンにのせて焼くだけで、手軽に”小倉バタートースト”が食べられるんです。焼くことで羊羹がとろりと溶け出し、至福の美味しさ!薄くてコンパクトなので、ちょっとした京都土産として筆者もヘビーユースしています。焼き芋、パッションフルーツ、カカオなどシーズンごとに限定商品もリリースされているので、そちらもチェックしてみてください♪
そして、こちらの看板商品と言えば「烏羽玉」です。
「烏羽玉」は、「ぬばたま」と呼ばれるお正月の羽根突きの玉に使われる「檜扇(ひおうぎ)」という植物の実をモチーフにしています。濡れたように美しい漆黒で、「黒」や「夜」の枕詞として、古歌にも歌われてきました。
烏羽玉はこし餡を丸めて寒天をかけたお菓子。こし餡には黒糖が混ぜ込まれていて、その黒糖は日本最南端・波照間島産のものが使われているのだそう。プルっとした寒天と一体感のあるこし餡をいただくと、黒糖の風味が口いっぱいに広がります。さすが波照間産!ケシの実がトッピングされており、プチッとした微妙な食感がアクセントとなっています。
また、JR京都伊勢丹店限定で「烏羽玉」をモチーフにした、月替りのフレーバーの「旬の烏羽玉」という商品もあります。
季節感あふれるカラフルな品々は、見ているだけでワクワクしてしまいますよ。こちらは賞味期限が短いので、ご自宅へのお土産や自分へのご褒美にいかがでしょうか?
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(購入できる場所)
■亀屋吉長ジェイアール京都伊勢丹店
■HP:https://kameya-yoshinaga.com/
■住所:京都市下京区烏丸通塩小路下ル 東塩小路町 JR京都伊勢丹B1F
■電話:075-344-4419
■京菓子司 平安殿「平安殿」「粟田焼」
続いてのお菓子は、京菓子司 平安殿の「平安殿」です。
平安殿は、平安神宮の大鳥居前に店を構える昭和26年の創業の老舗和菓子店。京都吟味百選に認定された京ブランド商品を扱う実力派です。本店は、風情ある日本家屋の店構えで、大きな木の看板からは長い歴史の重みが感じられます。店内のショーケースには生菓子から日持ちのするお菓子までがずらりと並べられています。店舗奥には甘味処が併設されており、抹茶と主菓子のセットや「くずぜんざい」がいただけます。「くずぜんざい」は、極上丹波大納言のぜんざいに、白玉と上質の吉野葛をのせたもの。吉野葛のもっちり感と、しっとりとした白玉団子の味を一度に楽しめる、ちょっと珍しいうれしいメニューです。
「平安殿」は、京都吟味百撰、京ブランドに認定されたこちらの代表和菓子です。そのシェイプは平安宮の緑釉軒丸瓦の文様を表現。瓦の質感を表現するため、わざとひび割れ文様を入れているのがユニーク!
香ばしい焼皮と柚子の香り高い白餡の風味は、どこか懐かしいほっとする味わいです。
そしてもう1つのおすすめのお菓子は「粟田焼」。粟田焼は古くは粟田口焼とも呼ばれた陶器のことで、江戸時代初期に尾張国瀬戸の陶工によって粟田口周辺で産出する土を用い焼き始めたのが始まりとされています。岡崎エリアでさかんに焼かれていたのだとか。その粟田焼きにちなんで名付けられたお菓子で、色は、この粟田焼の渋い色合いを再現しているとのこと。先代がコレクターだったそうで、店内には「粟田焼」の器が展示されています。
お餅の部分は醤油風味でちょっとみたらしに似た味わいがあります。柔らかさと弾力のバランスがなんとも絶妙!そしてその中には丹波大納言小豆を使った、甘さ控えめの粒あんが。甘さとしょっぱさのハーモニーがたまらない病み付きになる名品です。
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(購入できる場所)
■京名菓・名菜処 京(JR在来線 西口改札前)
■HP:http://heianden.shop-pro.jp/
■住所:京都府京都市下京区東塩小路高倉町8-3 JR京都駅 2F西口改札前
■電話:075-365-8602
阿闍梨餅本舗 京菓子司 満月「阿闍梨餅」「蜜漬 京納言」
次は数ある銘菓の中でも間違いなくトップランナーの1つと言えるあのお菓子!「阿闍梨餅」です。「阿闍梨餅」を作るのは、阿闍梨餅本舗 京菓子司 満月。創業は安政3年(1856年)で、当時は出町橋の近くに店を構えていたのだとか。戦時中は疎開していたものの、その後現在の場所に戻りその後現在の場所で暖簾を守り続けています。
「阿闍梨餅」は、大正期に二代目当主により開発されました。餅粉をべ―スに卵などを混ぜ合わせた生地に丹波大納言小豆の粒餡を包んで焼き上げた半生菓子です。その名称は、比叡山で修行する僧にちなみ命名されました。「阿闍梨」という言葉は、高僧を意味する梵語を語源としており、天台宗・真言宗の僧位を表しています。
形は、比叡山で千日回峰業を行う阿闍梨が被る網代笠をモチーフにしており、餅を食べて厳しい修行を耐え抜いたことにちなみ考案されました。
京菓子司 満月には、1種類の餡では1種類のお菓子しか作らないというモットーがあるのだとか。そこで、ラインナップは「阿闍梨餅」「満月」、棹物の「京納言」「最中」の4種のみとなっています。
また、もう1つの「材料の質を落とさず、値段を極力上げないよう努める」というモットーを守りながら商品を提供しているそうです。
「阿闍梨餅」の魅力は、なんといってもそのもちもち感でしょう。もち米、氷砂糖、卵で作られた風味豊かで優しい甘さの皮に、丹波産の大納言小豆のつぶ餡をたっぷり挟んで焼き上げられています。
そのまま食べるのがもっともおすすめではありますが、電子レンジで20~30秒温めることでふっくらできたてのようなおいしさを味わうことができます。また、筆者はオーブントースターで少し焼くのも好きです。皮がカリカリと香ばしくなり、そのままとはまた違ったおいしさを発見できます。
京都駅の中で「阿闍梨餅」を購入できる場所はいくつかあるのですが、改札の外であれば在来線の中央改札口近くにある「おみやげ小路 京小町」が挙げられます。また、新幹線の改札内でも買うことができるのもうれしいですね。
そして、満月さんのもう1つのおすすめが、「蜜漬 京納言」です。蜜漬けにした大粒の丹波大納言と和三盆糖をふんだんに用い、こし餡と糸寒天でつないだ棹物です。羊羹の様に固まってはいるものの、練られていないため、密度が高すぎずやわらか。言ってみれば、羊羹と水羊羹の中間のような食感で、上品な甘みの中に小豆のまめまめしい風味をしっかりと堪能することができます。一般的な羊羹の半分程度で、少人数で食べきれるサイズ感もGoodです。
満月イコール「阿闍梨餅」、というのが世の中の常識となっているのかもしれませんが、満月のこだわりが詰まったこちら、阿闍梨餅よりも少し賞味期限が長いので、一度お土産として試してみてはいかがでしょうか?
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(購入できる場所)
■京菓子司 満月
■HP:http://www.ajyarimochi.com/
■住所:京都市下京区東塩小路高倉町8-3 京都駅ビル 1F 中央口改札そば
■電話:075-365-8602
■末富「うすべに」「京ふうせん」
次は、2021年からJR京都伊勢丹で購入できるようなった、京菓子司 末富のお菓子です。
末富は、明治26年(1893年)創業の京菓子店です。茶道各御家元や各宗本山の御用を務めるなど、同業者からも一目置かれる存在で、厳選素材を用い、確かな味を手作りで守り続けています。
末富と言えば、「末富ブルー」を連想する方も多いのではないでしょうか?
個性的なスカイブルーに繊細な四季のお花が印象的な包装紙です。戦後間もなく、二代目・山口竹次郎氏と親交のあった日本画家・池田遙邨画伯に依頼し、ふたりで細かに相談を重ね、まさに席主と菓子屋が茶席のお菓子をつくり上げていくようにできあがった意匠なのだとか。ファンが多く、扇子や風呂敷が販売されることもありました。末富ブランドの象徴として愛され続けています。
では、本題のお菓子のお話を。1つ目のおすすめは代表銘菓「うすべに」です。通年いただけるお茶席のお菓子をと考案された干菓子で、薄い麩焼き煎餅の間に、甘みを添えた梅肉を挟んであります。中に挟んだ梅餡がほのかに透けてみえるさまも美しいですよね。
口当たりが軽やかな薄い麩焼き煎餅と、ほどよい甘みを添えた梅肉のマッチングは正に京の雅ともいうべき味わい。
幼少期に初めてこちらを口にした時、世の中にこんなにふわりと口の中で溶けていくような食べ物があるの・・と驚いたのを記憶しているほど、繊細な食感のお菓子です。
次のおすすめは、「京ふうせん」です。京都では、平安時代から女官装束の衣の表裏のきれを「かさねの色目」と呼び、この色目で京都の季節を楽しんできたのだとか。こちらは、基本の5色である、赤色、白色、青色、緑色、黄色の砂糖で京の色目が表現されています。
そしてこの京ふうせんには、季節の限定商品もあります。以前筆者が購入したのは、クリスマスツリーや雪だるまなどホリデーシーズンモチーフのお干菓子バージョン。年末年始には新年の干支をテーマにしたものもBOX入りで販売されるので、特別感のあるギフトやお持たせにもぴったりです。
さらに2022年10月に立ち上げられた新ブランド「SUETOMI AoQ<青久>」(スエトミアオキュウ)」も要注目です。
もっと気軽に、より多くの皆さまに京菓子とお茶の時間を届けたいという思いから、伝統を受け継ぎながら新しい素材・技法を取り入れたお菓子を発信しています。
例えば、「AoQのあんフィナンシェ」は、芳醇な香り高い北海道産のバターをたっぷり使った甘さ控えめのフィナンシェに、「末富」が守り続けるこだわりのあんをたっぷりのせて楽しみます。バターと小豆ってこんなに相性抜群だったんだ!と改めて実感させてくれる逸品です。
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(購入できる場所)
■京菓子司 末富
■HP:https://www.kyoto-suetomi.com/
■住所:京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 ジェイアール京都伊勢丹 地下1階 和菓子売り場
■電話:075-352-1111(代表)
■笹屋伊織「代表銘菓 どら焼き」
次にご紹介するのは、笹屋伊織のお菓子です。
笹屋伊織は、1716年創業。現在の当主が十代目となられる老舗です。創業以来、京都御所や神社仏閣、茶道のお家元の御用を務めてきました。もともと京都には248軒の和菓子店があり、そのうち28軒が御所の御用を承っています。「笹屋伊織」はその中のひとつであるのみならず、直系で存続している希少なお店でもあります。笹屋という屋号を持つ和菓子屋は全て『笹屋伊織』が総本家なのだそうです。
こちらの代表的なお菓子と言えば、「代表銘菓 どら焼き」です。このどら焼の発祥は、江戸時代末期。京都東寺のお坊さんが、五代目当主・笹屋伊兵衛に「副食となる菓子を作ってほしい」と依頼をされ、それを受けて考案したこと。毎月20・21・22日のみ販売されるどら焼が代表銘菓で、その希少価値の高さから幻とも呼ばれています。一般的などら焼きの形とは異なる円柱型が特徴的。こし餡は甘さがほど良く、モチモチ生地と笹の香りが織りなすハーモニーが絶妙なんです。
棹状になっているので、お好みの長さにカットして楽しめるのもうれしいポイント。オーブントースターで少し焼き上げ、カリッとさせていただくのもおいしいですよ。
そして、是非おすすめしたいのが、季節のモチーフがあしらわれたムースやゼリーです。春は桜、夏は金魚、秋は紅葉などのシーズンごとのモチーフが目を楽しませてくれ、お持たせや御土産にすると「わー!」という歓声があがり、大人にも子供にも喜んでもらえます。
また、笹屋伊織にも新ブランドがあるんです!その名は十代目伊兵衛菓舗。2018年12月にジェイアール京都伊勢丹にオープンしました。
コンテンポラリーとノスタルジーの美しい出会いを京菓子の新しいスタイルで表現するというコンセプトのもと、京菓子の持つ文化を今に伝える新感覚和スイーツを提案しています。
おすすめは、「◯餅」。笹屋伊織で昔から愛されていた商品を復活させたものなのだとか。中につぶあんを忍ばせたなめらかでもちもちとやわらかいお餅で、トッピングされた香ばしいケシの実がさらに美味しさを引き立てます。個包装で賞味期限は約2週間なので、お土産にもぴったりです。
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(購入できる場所)
■笹屋伊織 ジェイアール京都伊勢丹店
■HP:https://www.sasayaiori.com/
■住所:京都市下京区烏丸通塩小路下ル東塩小路町 ジェイアール京都伊勢丹 B1F
■電話:075-371-3333
■俵屋吉富「雲龍」「志ば味糖」
続いてご紹介するのも、老舗 俵屋吉富の和菓子です。
俵屋吉富は、1745年創業。元々雑穀商として小豆や穀物を取り扱い、その材料を使って菓子屋も商うこととなったのがそのはじまりなのだとか。トレードマークである俵印が雑穀商時代の歴史を物語っています。
「菓心求道」 “常にいい菓子を求め、菓子道に励むこと”をモットーに、見て美しい・食べておいしい・いつまでも心に残るような京菓子作りに励んでいます。
本店を茶道御家元のある小川通に、その隣には烏丸通店を構え、京菓子資料館も運営しています。京菓子資料館では、干菓子の形を作るための菓子木型や、菓子のデザインを描いた図案帳、御所や公家へ菓子を納める際に用いられた螺鈿や蒔絵の施された菓子入れ、糖芸菓子などが常設展示されており、和菓子の歴史に触れることができます。
こちらの定番と言えば、狩野洞春の筆による雲龍図(京都・相国寺蔵)に魅せられ、七代目・留治郎が創りあげた銘菓「雲龍」です。
雲に乗る龍の荘厳で雄々しい姿を表現しており、大本山相国寺故山崎大耕老師により命名されました。
国産の大粒小豆を厳選し、絶妙な水加減・火加減で炊き上げた村雨餡(固めに炊きあげた餡に、米の粉やもち米粉などを加えて練り、そぼろ状にして蒸しあげたもの)で一本一本丁寧に手巻きされているそう。
村雨餡のホロホロとした食感と内側の小倉餡のしっとりとした食感のコントラストが楽しく、甘さ控えめですが小豆の味わいがとても濃厚でしみじみ美味しいんです。
また、この雲龍には白小豆を用いた「白雲龍」も。まろやかでコク深く気品ある味わいです。
もう1つのおすすめは、「志ば味糖」。京都大原の、香り高く色鮮やかなシソの葉を用いた求肥製糖菓子と、ニッキ風味の落雁の詰め合わせです。シソ風味のお菓子はもちもちとした弾力ある食感と、あまじょっぱい味わいがあと引くおいしさで、ついつい手が伸びてしまいます。ほのかにニッキが香る落雁はほろりと崩れる食感が絶妙で、緑茶と相性抜群です。
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(購入できる場所)
■近鉄名店街「ハーベス京銘館」
■HP:https://kyogashi.co.jp/
■住所:京都市下京区東塩小路釜殿町31-1「近鉄名店街 みやこみち内」
■電話:075-691-8384
■まとめ
いずれのお菓子も京都駅周辺で購入可能。帰路につく前に京都の本格和菓子を大切な方へのお土産として、旅の思い出に浸る自分への贈り物として買い求めてみてはいかがでしょうか。