あのスケーターも京都で参拝!陰陽師界の俊傑「安倍晴明」ゆかりの神社へ

KYOTREAT編集部

「陰陽師(おんみょうじ)」とは?

陰陽師とは、一体どんな存在なのでしょうか?ドラマや映画、ゲーム、アニメなどに登場し、フィギュアスケートの羽生選手がテーマとして選んだことでも知られていますよね。

陰陽師という言葉が使われ始めたのは685年頃。その30年後の718年、養老律令(ようろうりつりょう)により、現代で言うところの文部科学省のような国の機関「陰陽寮」が設置され、そこで働く国家公務員的存在が陰陽師と呼ばれていました。

実に、奈良・平安時代以降から存在した職業なんですね。

専門は方位学と天文学による占術なのですが、その延長として悪魔などを払う退魔行を成すこともあったのだとか。
つまり、学術と占いを駆使して様々な現象を検証・解決していたようです。

カリスマ陰陽師・安倍晴明

歴代の陰陽師の中でも、安倍晴明は群を抜いて天才と言われていたそうです。
安倍晴明は、陰陽道に関する知識が卓越していると評判になり、多くの貴族から信頼を得ていました。幾多の実績や逸話を残し、伝説の陰陽師と伝えられています。

晴明は、朱雀帝から村上、冷泉、円融、花山、一条の6代の天皇の側近として仕え、数々の功績をたて、幾多の実績や逸話を残しています。村上帝に仕えていた際には、唐へ渡り、伯道仙人の神伝を受け継ぎ、帰国後、これを元に日本独特の陰陽道を確立しました。
今日、私たちの日常生活の基準となる年中行事や暦術、占法は皆、この時に創られたものなのだそうです。
晴明にお祈りすれば、さまざまな災いから身を守る。病気や怪我が治る、といった幾多の実績や逸話を残し、伝説の陰陽師と伝えられています。

今回は、そんな安倍晴明を祀る「清明神社」をご案内しましょう。

目次

■清明神社とは

■清明神社の見どころ①一の鳥居

■清明神社の見どころ②旧・一條戻橋

■清明神社の見どころ③清明井

■清明神社の見どころ④本殿

■清明神社の見どころ⑤安倍晴明公像

■清明神社の見どころ⑥厄除桃

■清明神社の見どころ⑦顕彰板

■清明神社の見どころ⑧桔梗苑

■まとめ

■清明神社とは

清明神社は、京都市上京区にあります。
1005年に晴明が亡くなった後、一条天皇が清明の功績を称えて彼が暮らしていた屋敷の跡に創設した神社です。創建当時は、東は堀川通、西は黒門通、北は元誓願寺通、南は中立売通という広大なものだったそうですが、応仁の乱などの戦火や、豊臣秀吉による都の造営により規模が小さくなり、社殿も荒廃状態の時代が続いたそうです。幕末以降に、氏子達が中心となり社殿・境内の整備が行われました。

■清明神社の見どころ①一の鳥居

晴明神社には、他の神社とは一味違った見どころがあります。

最初にご紹介するのは「一の鳥居」です。
扁額に輝いているのは、社紋である五芒星(ごぼうせい)。別名「晴明桔梗」とも言われ、あらゆる魔除けの呪符として重宝されてきました。
一般的には扁額には寺社や建物の名称が書かれていることが多いので、珍しくて目を引きますよね。

■清明神社の見どころ②旧・一條戻橋

かつて実際に戻橋で使われていた欄干の親柱を使用して再現した「旧・一條戻橋」を見ることが出来ます。
一條戻橋は、794年(延暦13年)の平安遷都とともに架けられ、現在も清明神社から南に約100mのところにある橋です。平成7年に架け替えられました。
当時の都の北東(鬼門)にあたる方角にあり、都の端の出入り口でした。死者はこの橋を渡って洛外の墓地まで運ばれたそうで、あの世とこの世をつなぐ橋だったと言えます。
橋の名は、三善清行死去の報を受けた子の浄蔵が急いで京に戻り、この橋の上で父の葬列に出会い嘆き悲しむと清行が一時蘇生した話に由来します。
現在でも嫁入り前の若い女性や縁談に関わる人は、嫁が出戻りになってはいけない、とこの橋に近づかないという風州があります。
また、「戻る」ということを逆手にとり、戦時中に出征する兵士とその家族は無事に戻ってくることを願い戻橋を渡ったと言われています。

清明神社の見どころ③清明井

二の鳥居をくぐった右側には「清明井」があります。晴明井は安倍晴明の霊力よって湧き出し、無病息災のご利益があると言われており、現在も飲むことができるそうです。なお晴明井は堀川通七不思議のひとつに数えられています。
晴明井は山城名泉に数えられ、千利休も使ったとも言われています。また関白・豊臣秀吉がお茶で飲んだとも言われているそうです。

■清明神社の見どころ④本殿

主祭神・安倍晴明と倉稲魂命(うかのみたまのみこと)が祀られているのが、一番奥にある本殿です。
魔除け・方除守護・厄除け・火災守護・病気平癒(病除守護)・縁結び(結婚)・合格祈願などのご利益があると言われており、社紋・五芒星が随所にあしらわれています。

■清明神社の見どころ⑤安倍晴明公像

清明神社に所蔵されている肖像画を元に制作された銅像です。遠く天体を観測し、手は衣装の下で印を結ばれている姿が再現されています。

■清明神社の見どころ⑥厄除桃

本殿向かって右にあるのは、「厄除桃」。
「桃」の字が「木」へんに「兆(きざし)」と書くことから、陰陽道では厄除け・魔除けの果物とされているのだとか。厄除桃を撫でると厄が桃に移り、厄除けのご利益があると言われています。

■清明神社の見どころ⑦顕彰板

安倍晴明についての10の言い伝えが絵と文章で表現されています。
晴明がライバルの蘆屋道満(あしやどうまん)とどちらの法力が優れているかを競い、夏ミカンを鼠に変えた話などがわかりやすく説明されており、晴明の神秘性に引き込まれそうになります。

■清明神社の見どころ⑧桔梗苑

神社の境内には、社紋「晴明桔梗」のモチーフでもある桔梗が咲く桔梗苑があります。
境内には、桔梗苑も含めて約2000株の桔梗が植えられ、毎年6月中旬から初秋にかけて、コバルトブルーと白の花が咲き誇ります。ちなみに、桔梗の開花している期間限定で「桔梗守」が販売されているそうです。

境内ではお守りやお札に加え、お清め等に使う本水晶さざれ石や、車などに貼れる五芒星除災守ステッカー、丸形水晶五芒星ペンダント守といった様々な種類の商品が取り扱われていました。

また、こんなスポットもあり、楽しみながらお詣りができるポイントいっぱいの神社です。

■まとめ

京都にお越しの際は、京都随一の魔除けのパワースポットを訪れ、陰陽師の世界に触れてみてはいかがでしょうか。

施設名:晴明神社
住所:京都市上京区晴明町806(堀川通一条上ル)
電話:075-441-6460

HP:https://www.seimeijinja.jp/