明治28年(1895年)に創建された京都・平安神宮。
平安遷都1100年を記念して建てられ、古い神社が多い京都の中では比較的新しい神社です。
大鳥居は高さ24m幅18mにもなり、大極殿や応天門などの国の重要文化財にも指定されているものも見どころ。
では、京都の多くの人に親しまれている京都の平安神宮とはどのような場所なのでしょうか。
歴史や見どころなどについてご紹介させて頂きます。
目次
■京都・平安神宮とは?
■京都・平安神宮の見どころ
■京都三大祭を是非見たい!時代祭とは?
■まとめ
■京都・平安神宮とは?
平安神宮は明治28年(1895年)に平安遷都1100年を記念し、第50代天皇である桓武天皇を祭神に迎え建立されました。
当時、幕末の戦乱により京都の市街地が荒れ果てる中、明治維新により首都が東京へ遷ったことは京都の市民には大変ショッキングな出来事でした。
そんな状況でも、千年以上栄えた京都を後世に伝え続けるため、京都を再興したいという市民の熱意や全国からの支援が実を結び創り上げられたのが平安神宮です。
後に、昭和15年には孝明天皇の御神霊が合わせて祀られ、おや神様として崇敬を集めるようになったそうです。
■京都・平安神宮の見どころ
広い敷地内の中でも見逃せない、平安神宮の見どころをご紹介していきます。
○大鳥居
平安神宮のシンボルとも言えるのが大鳥居。
昭和4年に竣工され、何と高さは24m、幅18mにもなる大きさで建設当時は国内最大の鳥居でした。
これは昭和3年に昭和天皇の即位が決まり、平安神宮に鳥居を建設することが決まったことを受けて鉄筋コンクリートでの建築が始まりました。
現在では登録有形文化財に指定されています。
○応天門
平安京朝堂院の應天門を元に作られたのが、18.43mもの高さになる応天門。
国の重要文化財に指定されており、二層の楼門で朱色の門はなんとも色鮮やかです。
○大極殿
2010年に国の重要文化財に指定された大極殿。
1895年に造営され、朝堂院(ちょうどういん)の正殿の大極殿を模して8分の5に縮小して復元されました。
大極殿は、天皇の即位礼などといった儀式に使われていました。
そして、大極殿の前庭の左右には
・左近の桜
・右近の桜
が植えられています。
これらは左近衛府、右近衛府の略称のことです。
当時、平安遷都のときには梅の木が植えられていたそうですが、天徳4年の火災で消失してしまったために桜が植えられ現代へと受け継がれています。
○神苑
神苑は、明治28年に円山公園などの名園を手掛けた名造園家である小川治兵衛が20年以上もの歳月をかけて作庭しました。明治時代の代表的な池泉回遊式の日本庭園であり、総面積は約33,000㎡。1976年には国の名勝にもなりました。
神苑は、
・南神苑
・西神苑
・中神苑
・東神苑
と4つの庭からなり、
南神苑は、ヤエベニシダレザクラの名所として知られており、古今和歌集や竹取物語などに登場する草木を植栽していることでも有名です。
西神苑はスイレンが美しく、東神苑は明治時代を代表する庭となっています。
中神苑には飛び石が特徴的な臥龍橋(がりゅうきょう)があり、これは龍が臥している姿をかたどっていることがその名の由来となっています。その飛び石は期間によっては渡ることもできます。
それぞれ美しい自然を見ることができ、季節ごとに訪れてみたくなるでしょう。
■京都三大祭を是非見たい!時代祭とは?
平安神宮の大祭として行われるのが「時代祭」。
時代祭は歴史と伝統を継承する京都三大祭の1つで、毎年10月22日(雨天順延)に行われます。
このお祭りは明治28年に始まった京都の秋を代表するお祭りで、平安神宮の創建や平安遷都を記念する行事です。当時明治維新により衰退した京都の町おこしの集大成として創建された平安神宮と、そこに集まった人々の京都への熱意が込められた祭りとして始まりました。
時代祭では維新金王隊の演奏する太鼓や笛を先頭に、時代装束を着ておよそ2kmの道のりを約2000人の人が歩きます。
■まとめ
今回は、京都・平安神宮の見どころや歴史、時代祭についてご紹介しました。
京都を再興したシンボルとも言える平安神宮の大鳥居や国の重要文化財である大極殿など、是非見どころを参考に訪れてみてくださいね。
施設名:平安神宮
HP:http://www.heianjingu.or.jp/
住所:京都市左京区岡崎西天王町97
アクセス:JR京都駅より平安神宮市バス5系統「岡崎公園美術館・平安神宮前」下車、徒歩5分程度